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整形外科クリニック理学療法士のひとり言。読んだ本、理学療法、サッカー観戦などとりとめなく

変形性膝関節症のリスクファクター①

変形性膝関節症(OA)のリスクファクターとして挙げられるものとして

・年齢(50歳以上)
・女性
・肥満、過体重
・使用頻度(職業、レクリエーション、スポーツ)
・遺伝(家族歴)
・関節弛緩
・外傷歴(関節損傷の既往など)
・へーバーデン結節
・筋力低下
・低カルシウム
骨粗鬆症がないこと
・固有受容機能低下
があります。

<肥満や過体重は膝OAになりやすい>
・肥満はOA要因(Felson、Powell-2005)
・過体重は、大腿脛骨関節、膝蓋大腿関節のOAの要因(Cicuttini、McAlindon-1996)
BMIとOAは相関(Manninen-1996)

<体重減少するとよい>
・約5kgの体重減少により発症リスクが50%減少(Felson-1992)
・体重減少と症状軽減が相関(Williams-1981)

<さらに女性では>
・OA要因としての体重との関係は女性のほうが強い(Felson-1997)
・肥満女性では片側から両側に移行しやすい(Spector-1994)

体重のコントロールは難しいですが、
数ヶ月から年単位で考えて、
少しずつ変化させるのが望ましいところです。

そのためには、まず過体重の弊害を認識することが大切です。