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整形外科クリニック理学療法士のひとり言。読んだ本、理学療法、サッカー観戦などとりとめなく

第4回スポーツリハビリテーションワークショップ「シンスプリント」.

10月2日:第4回スポーツリハビリテーションワークショップ、「下腿・足関節・足部のスポーツ外傷・障害」
「シンスプリント」東京医科歯科大学大学院運動器外科学分野  八木茂典 先生

痛み、復帰までの期間、MRI、圧痛部位、片脚ジャンプなどからシンスプリントを検討された報告でした。

Ⅰ)MRI high-intensity部位
 a)筋
 b)骨膜
 c)骨内

Ⅱ)圧痛部位
 a)脛骨内側縁の頂点
 b)後方の筋群
 c)脛骨内側面

Ⅲ)片脚ジャンプでの痛みのでる時
 a)踏み切り時
 b)着地時
 c)両方

比較的痛みが軽度で復帰が早い症例は、MRIでは筋や骨膜、圧痛部位は脛骨内側縁の頂点や後方の筋群、片脚ジャンプの踏み切り時に痛みが生じる特徴がある。
これらの特徴から、長趾屈筋の過剰収縮による後脛骨筋への圧迫や後脛骨筋との滑走不全が考えられ、足趾をかまない動作の習得、足趾屈筋の過緊張の改善、後脛骨筋との滑走改善が必要となる。

痛みが強く復帰が遅くなる症例では、MRIでは骨内、圧痛部位は脛骨内側面、片脚ジャンプの着地時に痛みが生じる特徴がある。
また、股関節や足関節の柔軟性低下の傾向があり、着地動作の未熟さも考えられる。初期はしっかりした安静を取り、下肢柔軟性の改善や着地動作の習得を行う。

といったような報告で、回内足やヒラメ筋の話もあり、普段モヤモヤしていたところが、少しすっきりしました。


疾患名でひとくくりの対応をするのではなく、その人の特徴をしっかりと精査しなくてはいけません。