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整形外科クリニック理学療法士のひとり言。読んだ本、理学療法、サッカー観戦などとりとめなく

.有酸素運動の効果2)

有酸素運動の身体への効果。

<血圧>
・定期的な有酸素運動で、
 収縮期血圧で3.84、拡張期血圧で2.58の降圧効果
 (2002-Whelton)。

  
<リウマチ>
・機能、QOL、痛みが改善(2009-Baillet)。


<変形性膝関節症>
・歩行群は
 →痛み、歩行スピード、ADLの活動性において有意に優れている(1992-Kovar)。
 →痛みは有意に減少したが、生化学的指標に変化はなかった(1997-Bautch)。

・運動機能、歩行の改善、痛みの減少、酸素容量の増大が得られた(1999-Mangione)。

・障害度、痛み、歩行速度、うつ病自己評価尺度(CES-D)を改善(2002-Enninx)

×:有酸素-筋力トレーニング間の有意な差はなかった
 (1997-Ettinger)。


骨粗鬆症
・ウォーキング
 →背中や膝が良く伸び、下肢筋力が強く、歩行速度が速く、
  骨萎縮も少なかった(2005-林)。
 →骨代謝回転は低下し、腰椎骨密度は維持される
 (2004-Yamazaki)
 →閉経後女性では、脊椎と大腿骨頚部の骨密度を増加させる(2002-Bonaiuti)。

×:骨量は長距離ランナーや水泳選手では低い傾向にある 
 (1993-Sominen)。



健康目的なら、軽い適度な運動がいいということのようです。

私も最近、ジョギングを始めました。

ゆっくり走ることで、身体や呼吸を意識したり、頭の中を整理出来るのではないかと、

名付けて「瞑想ジョギング」。

でも、早く終わらせたくて、ペースが早くなり・・・の繰り返し。

修行がたりません。

 

 参考・引用

・Athan Baillet:第10回欧州リウマチ学会、2009.

・太田雅:高血圧と運動療法-NO、酸化ストレスのバランスに着目して、臨床スポーツ医学 2008年10月号 Vol.25 No.10、2008.
・森本温子:痛み系と運動系のつながりからみた運動療法の可能性、理学療法25(10)、2008.
・宮腰尚久:運動による骨粗鬆症-骨量-筋肉-バランス機能への効果、臨床スポーツ医学 2008年3月号 Vol.25 No.3、2008. 

・岩本潤:骨粗鬆症運動療法(1)、MEDICAL REHABILITATION 89―Monthly book 骨粗鬆症のリハビリテーション、2008.

・市橋則明:変形性膝関節症に対する筋力トレーニング、MB Med Reha32、2003.