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整形外科クリニック理学療法士のひとり言。読んだ本、理学療法、サッカー観戦などとりとめなく

PI1-215「3肢位の違いによる股関節外転筋(中殿筋)の筋活動量の差について」

PI1-215「 3 肢位の違いによる股関節外転筋(中殿筋)の筋活動量の差について」田村 拓也
第46回日本理学療法学術大会 2011年

各動作で得られた、中殿筋(GM)と大腿筋膜張筋(TF)の%MVC
側臥位         GM:51.9 ± 32.2、TF:90.4 ± 34
背臥位         GM:31.0 ± 17.8、TF:96.9 ± 67.1
端座位         GM:49.7 ± 48.6、TF:72.5± 36.8
膝関節屈曲 90 度臥位  GM:42.6 ± 22.4、TF:78.3 ± 28.9

・中殿筋の筋活動量は、背臥位に対して、側臥位、膝関節屈曲 90 度臥位の間に有意な差が認められた。

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・股関節外転では、TFがどうしても優位に活動しやすいが、股関節屈曲位や下腿外旋を強めるので、出来ればGMに頑張ってほしいところ。

・特にGMの後部線維は、過剰に引き延ばされているか、弱化している場合が多い。

・後部線維の延長や弱化は、大腿骨頭の制御不能が生じ股関節の運動時に痛みが生じる要因となる。

・股関節中間から伸展域の外転機能を上げたいが、伸展制限があったり、膝関節から外転が誘導されたりして、なかなかうまく行かないものです。