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整形外科クリニック理学療法士のひとり言。読んだ本、理学療法、サッカー観戦などとりとめなく

.仙骨後傾

仙骨後傾】

・骨盤底筋群がいきみ動作などにより過緊張になっている場合、仙骨が過剰に後傾し仙腸関節痛やCPPの解除による不安定性が生じるとされています。

仙骨後傾とは、腸骨に対しての動きで
仙骨岬角の後方への移動。
→岬角上方移動と仙骨後上方への移動。
→下方-後方への並進を伴う。
などといわれています。

・どんな時に生じるかというと
→両側性:背臥位や体幹の前屈終了時。
→片側性:一側下肢伸展
    :非荷重側では相対的に仙骨後傾位。

・靭帯の関与は、
→仙結節靭帯、仙棘靭帯、骨間靭帯は弛緩する。
→長背仙腸靭帯は緊張し制限因子となる。

・筋肉の関与は、
→骨盤底筋群は仙骨の後傾運動に作用。
→多裂筋の緊張により制限される。


【引用・参考資料】


・宇佐英幸:MRによる背臥位での一側および両側股関節屈曲運動の解析、理学療法学37(1)、2010.

・蒲田和芳:骨盤-胸郭リアライメント法、理療38(4)、2009.

・石井美和子:骨盤複合体の運動学、理学療法25(9)、2008.