.仙骨後傾2)
【仙骨後傾2)】
前回の続き。
そもそも、仙骨の後傾をどこで判断するのか?
PSISとS1-2正中仙骨稜の位置関係や仙骨の傾きで判断するのかもしれませんが、なかなか難しいところです。
背臥位では仙骨後傾で起き上がる時に仙骨前傾が生じ、体幹前屈の初期は仙骨前傾で体幹前屈の終了時は仙骨後傾なることから、このような動作で痛みが生じてPSISとS1-2正中仙骨稜の高さの差が少なければ、仙骨後傾の傾向があるといえるかもしれません。
また、一側性では屈曲時に仙骨前傾、伸展時に仙骨後傾になることも参考になります。
では、仙骨後傾していることにして、仙骨前傾を促すにはどうしたらいいのか?
運動的には、痛みが出なければ、体幹前屈の初期を繰り返すといいかもしれません。
筋肉では、仙骨後傾運動に作用する骨盤底筋群を緩めるか、骨盤後傾を制限する多裂筋の機能を高めるかといったところになります。
骨盤底筋群は、ストレッチなどで直接緩めるわけにもいかないので呼吸や腹横筋の収縮をかりて収縮と弛緩を繰り返すことで過緊張は軽減されるかもしれません。
多裂筋も腹横筋の収縮に伴うことから、腹横筋のエクササイズが有効といえます。
しかし、後傾位の仙骨を前傾位にする機能はなさそうです。
続きは靭帯系の関与。