popliteus mのブログ

整形外科クリニック理学療法士のひとり言。読んだ本、理学療法、サッカー観戦などとりとめなく

OF1-080「予期していない片脚着地動作の筋活動様式の性差」

OF1-080「予期していない片脚着地動作の筋活動様式の性差-落下と同時に接地脚を決定した片脚着地について-」加藤 茂幸
第46回日本理学療法学術大会 2011年

<目的>
・予め規定した着地動作と、予期していない着地動作を比較し、各動作の筋活動様式の男女差を検討。

<対象>
健常者:女性 5 名(20.2 ± 0.8 歳)、男性 5 名(20.5 ± 0.6)。

<課題動作>
1)Preplanned landing:30cmの台から落下し、予め決めた脚で片脚着地する動作
2)Unanticipated landing:30cmの台から落下すると同時に視覚的信号が発せられ、右脚着地か左脚着地かを瞬時に判断し着地する動作

<結果>
・Unanticipated landingでは、大腿二頭筋のピーク到達時間は女性が男性に比べ109ms早い。(p<0.05)
・女性では膝最大屈曲角度が、Preplanned landing に比べて、Unanticipated landingで低値(p<0.05)。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
・女性は通常の着地やカッティング動作でも、男性と比べて浅い膝関節屈曲角度で行っており(2001-Malinzak、2004-Salci)、ACL損傷が多い要因の一つとなっています。

・予期してていない動作では、より膝屈曲が浅くなりACL損傷のリスクが高まりそうなので、同じようなシチュエーションでの予防トレーニングが必要かもしれません。

大腿二頭筋のピーク到達時間が早いという所を考えていくと、何かヒントが出てくるのかな。