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整形外科クリニック理学療法士のひとり言。読んだ本、理学療法、サッカー観戦などとりとめなく

第60回 日大スポーツ医学勉強会:スポーツと股関節

第60回 日大スポーツ医学勉強会:スポーツと股関節】


<大腿骨頭すべり症>
・患者の特徴としては、11歳前後、肥満、Drehmann徴候。
・罹患期間が2ヶ月以上となると、中度から高度になるため、早期に画像所見などによる確定診断が重要。
・小児整形外科の受診がファーストチョイスとならないため、罹患期間が長期になって受診する場合が多い。

※画像診断の出来ない治療院などでは、スポーツをしていて股関節痛(まれに膝痛)の訴えがあり、上記のような特徴があれば小児整形外科の受診を進めるのがよいと思われます。


<鼠径周辺部痛>
・スポーツ選手では、ほとんどがどこかに外傷が抱えてプレーをしている。
・外傷部位を代償することで、体幹や胸郭、肩甲帯、股関節の機能不全が生じて鼠径周辺部痛が生じると考えられる。
・したがって、体幹や股関節の可動性や筋力の改善によって、鼠径部周辺部痛の改善や予防が行える。

※評価としては、股関節外転筋力と内旋可動域が重要な印象であった。機能不全や可動域制限の部位や左右差などにより、今後、特徴的なパターンやtype分類などが整理されてくるのではないか。

<FAI:femoacetabular impingement>
・股関節のインピジメントで、関節唇損傷から軟骨損傷をきたす。
・CAM impingement(大腿骨骨頭から頚部の骨形態異常)、Pincer Impingement(寛骨臼蓋の過被覆や形態異常)の2つがあり、合併している場合も多い。
スペシャルテストは、Anterior Impingement testが有用で、94%陽性。
・Posterior Impingement test:43.8%陽性。
・FABER testも陽性率高い。
・保存療法に抵抗する場合は、関節鏡視下に関節唇や骨形態異常の修復を行う。
・関節唇は術後3ヶ月で修復するとの報告がある。

※今までであれば見過ごされていたものが早期に改善出来るようになり、変形性股関節症に移行する症例も減少出来るのではないかと思います。
術前の保存療法では、肩関節と同じように求心位を保つことが出来るかということがポイントかもしれません。