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整形外科クリニック理学療法士のひとり言。読んだ本、理学療法、サッカー観戦などとりとめなく

日経新聞、ランニング特集「裸足ラン、自然で快適 」

昨日の、日経新聞のランニング特集。
「裸足ラン、自然で快適 」-前足部から着地 衝撃緩和、効率もアップ-

裸足での前足部着地が紹介されていました。

【独特のサンダルを履いてメキシコ山中を駆けるタラウマラ族。その存在を世に知らしめたベストセラー『BORN TO RUN 走るために生まれた』が2年前に翻訳出版されたことで、日本にも裸足(はだし)ランニングが広まってきた。前足部での着地を大きな特徴とし、効率的で安全な走り方として注目される裸足ランのメリットとメカニズムを探ると――。】

裸足で前足部着地した方が、靴を履いて踵着地した時より、膝や腰などへ衝撃が小さいということです。
ランニングシューズでは踵着地になり、膝関節は伸展位で接地し屈曲-伸展して蹴りだすのに対して、
裸足では前足部着地になり、膝関節では屈曲位で接地するため同時に地面を蹴ることが出来るということが負担を減らす要因の一つのようです。

しかし、前足部着地も足部のアライメントが悪かったり、機能低下などがあるとシンスプリントやアキレス腱炎、足底筋膜炎などの要因となりそうなので注意が必要かもしれません。
・前足部着地のランニングを踵部着地に変えることでシンスプリントの症状改善(1994-Cibulka)。

生活の中では、階段の下りで前足部着地を行っています。
高齢になると、骨盤後傾などによる重心の後方化や足関節底屈筋の機能低下などにより、階段の下りでは前足部着地が難しくなります。
歩行や階段の上りはいいけど、階段の下りだけが膝が痛いという方は前足部着地が出来ていないことが原因の一つと考えられます。