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整形外科クリニック理学療法士のひとり言。読んだ本、理学療法、サッカー観戦などとりとめなく

後足部アライメントと前足部可動性の関連性について

PF1-032「後足部アライメントと前足部可動性の関連性について」

對馬 史織
第46回日本理学療法学術大会 2011年



<対象>

・健常大学生18名36脚(男13名、女5名、平均年齢22.1±3.9歳)。


<方法>

・後足部を中間位、最大内反位、最大外反位の3条件での前足部の回内外可動範囲を測定。


<前足部の平均可動範囲>

・後足部中間位: 37.2 ± 7.1°

・最大内反位  :37.0 ± 8.2°

・最大外反位  : 43.3 ± 8.8°

・後足部外反位>内反位、後足部外反位>中間位
 :有意差が認められた(p < 0.01)。

・回内位で有意に前足部の可動範囲が大きかった。


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・後足部が外反位だと可動性の高い足部になり、過重位ではアーチがつぶれやすくなり、扁平足の要因となる。


・内反作用のある後脛骨筋、ヒラメ筋、前脛骨筋、長母趾屈筋、長趾屈筋、母趾外転筋の機能低下やknee-in動作、骨盤後傾位での立位姿勢が要因となるかもしれません。


・特に後脛骨筋の機能不全は、後足部外反位を生じ、扁平足変形の要因とされています。


・後脛骨筋機能不全→踵外反遷延化→短腓骨筋優位→前足部外転遷延化→横足根関節の内側足底靭帯と関節包伸張→ 後天性扁平足変形というような関係があるようです。