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整形外科クリニック理学療法士のひとり言。読んだ本、理学療法、サッカー観戦などとりとめなく

第10回東京スポーツ整形外科研修会1)投球肩障害

2012年4月21日 「第10回東京スポーツ整形外科研修会」

プログラム1「投球障害肩」

SLAP lesionで関節唇が壊れる要因として
・上腕骨頭が求心位を取れていない    
・肩甲骨上方回旋の不足         
・肩甲骨上方回旋の不足+胸郭の可動性低下
があげられる。

リリース時でも水平伸展してる場合もあり、internal impingementの危険性がある。

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SLAP lesion対する手術は年々減少しており、近年は受診者の6-8%程度。
前方の損傷では修復術が望ましいが、後方の損傷ではLHBのテンションへの影響が大きくデブリドマンの方が良好。
後方関節包の切除により上腕骨頭の動きが正常化する症例もみられる。


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投球障害肩では、上腕骨頭の前方変位や内旋制限が問題となることが多い。
後方支持組織の三角筋後部、小円筋、上腕三頭筋、後方関節包などの影響が考えられる。
外転も制限されており、テイクバックでは水平伸展が生じやすくなる。

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投球肩障害では、後方のtightnessが問題となることが多いようです。
では、なぜ硬くなってしまうかというと、
僧帽筋中部、下部の機能低下
・胸郭の可動性の低下
・下肢の機能や柔軟性の低下
など色々考えられます。

じゃあ上記のものはなぜ起こってしまったかというと・・・
スタート地点がどこなのかよくわからなくなってきたりします。

でも、後方が硬いからと言ってそこだけ伸ばしてもダメということはいえます。