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整形外科クリニック理学療法士のひとり言。読んだ本、理学療法、サッカー観戦などとりとめなく

.「腰椎椎間板ヘルニアにおける股関節回旋可動域」

PI2-236「腰椎椎間板ヘルニアにおける股関節回旋可動域ー股関節伸展位での測定の重要性ー」堤 由佳:第46回日本理学療法学術大会、2011年

<対象>
・健常群:健常者男性21名、年齢31.8±6.3歳。
LDH群:腰椎椎間板ヘルニアで可動域測定可能な男性患者21名(年齢:34.3±10.3歳)。
・責任高位: L2/3(1名)、L3/4(2名)、L4/5(11名)、 L5/6(1名)、L5/S1(6名)。

<股関節90°屈曲位:健常群/LDH群健側/LDH群患側>
・股関節内旋:29.0°/23.3°/18.3°: LDH 群は有意に低下
・股関節外旋:46.3°/46.9°/47.3°:有意差なし

<股関節0°伸展位:健常群/LDH群健側/LDH群患側>
・股関節内旋:35.0°/25.4°/26.4°: LDH 群は有意に低下
・股関節外旋:48.5°/39.0°/38.1°: LDH 群は有意に低下

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20~30歳代の腰椎椎間板ヘルニア患者では、股関節の回旋可動域が低下しているようです。

特に股関節伸展位での影響が大きそうです。

伸展域での股関節回旋が少なければ、振り向き動作やスイング、歩行などでも腰椎での回旋が大きくなることが考えられます。

股関節の動きが少なく、お尻を左右に振って歩いている若い男性をたまに見かけますが要注意です。