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整形外科クリニック理学療法士のひとり言。読んだ本、理学療法、サッカー観戦などとりとめなく

.加齢による脊柱アライメント変化

0204「加齢による脊柱アライメント変化の検討(第 3 報)」
佐藤 成登志、第47回日本理学療法学術大会、理学療法学39(1)、2012

<対象>
・健常成人女性89名(22~94 歳、平均年齢58.3±21.3歳)。
・成人群:20歳以上~65歳未満45名
・高齢者群:65歳以上44名

<結果>
1) 年齢との相関関係
・胸椎後彎角:相関なし
・腰椎前彎角、仙骨傾斜角、脊柱傾斜角:相関あり

2)成人群と高齢者群間との比較
・胸椎後彎角:有意な差なし
・腰椎前彎角:高齢者群で有意に小さい
仙骨傾斜角:高齢者群で有意に小さい
・脊柱傾斜角:高齢者群で有意に大きい

3)年代別の関係
・胸椎後彎角:有意な差なし
・腰椎前彎角:60歳以降から減少傾向、80歳以上で有意に減少。
仙骨傾斜角:60歳以降から減少傾向、80歳以上で有意に減少。
・脊柱傾斜角:80歳以上で有意に増加。

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加齢による姿勢の変化は、60歳ころより始まり、80歳代で著明になるようです。

胸椎後彎の変化は少なく、腰椎屈曲と骨盤後傾が起こり、背中が曲がってくるという経過でしょうか。

腰椎屈曲と骨盤後傾の要因を抑えることが重要ですが、その一つとして腸腰筋の機能が重要だと考えられます。

しかも、腸腰筋として考えるのではなく、腸骨筋、大腰筋の上部(後部)線維、下部(前部)線維と分けて考えていくと、もう少しよいアプローチが出来るのではないかと考えています。

また、高齢者の場合は脊柱管のスペースを確保するために腰椎屈曲している場合も多いため、姿勢を良くするために闇雲に腰椎伸展や骨盤前傾を促すのは注意が必要です。