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整形外科クリニック理学療法士のひとり言。読んだ本、理学療法、サッカー観戦などとりとめなく

.形態構築学的アプローチ

「形態構築学的アプローチ」 山嵜勉 理学療法士  11月18日 千葉県士会  

理学療法士の専門性を主張できる分野は、「破綻した運動機能を再構築する」事。

人間の自然立位の形態は、右利きの場合では
頭位:軽度右偏位、右回旋
肩部:右後方回旋、(挙上)
体幹:左偏位
前腕:右軽度回内
骨盤:右挙上後方回旋
脛骨:右外捻、左内捻
両足部:内反(右>左)
といった非対称の特徴がある。

このような特徴から、過剰な偏位などがあった場合に、関節可動域制限や機能障害などが生じる。

体幹の形態変化は、四肢の運動機能を規制。
四肢の運動機能の低下は、体幹の形態変化を構成するという関係が成り立っている。
したがって、四肢機能の低下には胸郭形態の変化、体幹機能の低下には四肢からのアプローチにより関節の動きや筋力強化を図ることが出来る。

例えば、体幹後方位では、
肩関節伸展、肘関節屈曲、手関節掌屈、股関節屈曲、膝関節伸展、足関節底屈が優位となる。
したがって、肩関節伸展を促したければ、体幹を後方に誘導することが有効な手段となる。

再構築された形態や機能を維持する上では、インソールが有効な手段となる。
自然立位を考慮すると、右足底は内反位パッド、左足底は外反位移行パッドを使用する。
アーチ部皮膚の加圧足底機能を刺激することが目的なので、アーチ高を高くする必要はない。

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山㟢先生は終始にこやかで、人間の身体を変化させるという行為が本当に好きなんだなと感じました。

いつまでも精力的に理学療法を追求する姿勢、みならいたいと思います。