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整形外科クリニック理学療法士のひとり言。読んだ本、理学療法、サッカー観戦などとりとめなく

千葉YTIC11回目 「消化器系疾患とヨーガ療法」

千葉YTIC11回目(2月1日) 「消化器系疾患とヨーガ療法」

【消化器系疾患とヨーガ療法】

1)ストレスが胃に及ぼす影響
胃は、粘液皮膜、重炭酸塩、豊富な血流、粘液細胞の強い再生力により守られている。
しかし、ストレスにより視床下部が交感神経を刺激し、胃の血流不足、粘液不足、修復遅滞を生じさせ、胃潰瘍の要因となる。
また、交感神経亢進の揺り戻しにより、副交感神経の活動が過剰になることがある。
副交感神経の刺激は、胃では胃酸分泌促進作用のあるガストリンの分泌を促進し、過酸症状(胸やけ、げっぷなど)が生じる。

2)過敏性腸症候群
腸の運動機能や分泌機能が亢進していることにより、下痢や便秘が起こると考えられる。
ストレスに対して自律神経のバランスを乱しやすい素因(過剰反応、神経質など)のあるところに、肉体的な疲労や不安、緊張などの精神的なストレスが加わることで症状が生じる。

3)ヨーガの手法(ストレスマネジメント)
消化器疾患の要因がストレスに起因している場合は、ヨーガ療法の対象になりうる。
対位法、呼吸法、瞑想により心身のストレスをメネジメントする。
・心理作用を制御し心の働きを休ませる
・リラックスしながら行動する
・意識化範囲の拡大
・痛点から離散する
・認知の変容(集中から弛緩へ、中心から拡散へ、愛着や嫉妬から受容と感謝へ)など


歓喜鞘におけるヨーガ療法】

<評価>
1)失社会、失自然症の有無
・人間関係がうまく保てているか?
・存在意義があるか?
2)記憶機能チェックリスト
・記憶からの情報をどう受け取っているか?
・過去の記憶をどう認知し判断したか?
・判断を下すときに何を予測したか?
・どう決断したか?
・感覚器官にどう指令を出して動かしたか?

<病理論>
・無智さから生じる、理智に伝えられる情報に対する誤り。
・記憶に対するこだわり、とらわれ、不安、抑うつ感が、感覚器官、呼吸、エネルギー、肉体組織に乱れを生じさせる。

<ヨーガ・スートラより>
・心素(≠記憶、無智さ)を清浄にさせるには、
 :他人の幸福、不幸、善行、悪行に対するそれぞれの慈、悲、喜、捨の態度を養うこと。
 :息を吐くこと、息を止めること。
 :愛着を克服した人物を思念の対象とすること、自分に適した静慮(瞑想)など。

<インストラクション>
・自己制御
・自己客観視
・自己確立

<ヨーガ療法>
・瞑想指導
・言語によるヨーガカウンセリング
・心理教育、4大ヨーガ理論教育


【ヨーガ・スートラ】

Ⅱ-28~32 
・ヨーガの8部門(禁戒、勧戒、座法、調気、制感、凝念、静慮、三昧)を修行するにつれて、心の不浄さが次第に消えて行き、それにつれてやがて、識別智を生じさせる智慧の光が輝きだす。
・禁戒は、非暴力、正直、不盗、不淫、不貧で、これらが身分、場所、時、祭祀によって制限されず、あらゆる条件下で守られると、大誓戒と呼ばれる。
・勧戒は、清浄、知足、苦行(努力)、聖典読誦、神様の帰依(変化しないものに近づく)。