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整形外科クリニック理学療法士のひとり言。読んだ本、理学療法、サッカー観戦などとりとめなく

.ブリッジ運動の股関節、膝関節の違いによる筋活動変化

0486「両脚ブリッジ運動における股関節外転および膝関節屈曲角度の違いが下肢筋群筋活動に及ぼす影響」野田 将史: 第47回日本理学療法学術大会、理学療法学39(1)、2012

〈対象〉
・健常成人15名(男性 9 名,女性 6 名,平均年齢 27.4 歳)

〈ブリッジ運動の測定肢位〉
A)両足部内側を揃え股関節軽度内転位
 1)膝関節120°屈曲位
 2)膝関節90°屈曲位
 3)膝関節60°屈曲位
B)両足部を肩幅以上に開き股関節外転20度
 4)膝関節120°屈曲位
 5)膝関節90°屈曲位
 6)膝関節60°屈曲位
※股関節屈曲伸展 0 度になるまで 挙上。

〈結果:有意差あり〉
①大殿筋:
・4) > 2)、3)
②中殿筋:有意差なし
③内側ハムストリングス 
・2) 、 3)、 5) 、6) > 4)
④外側ハムストリングス
・3) > 1)、2) 、4) 、5)
・6) > 1)、2)、 4)、 5)
・2) > 4)

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・大殿筋の収縮を目標に、ブリッジエクササイズをするには、股関節軽度外転位で膝120-130°屈曲位で行うと効率が良さそうです。
・短距離のクラウチングスタートも類似した肢位で大殿筋を効率よく使えるようになっています。

・一方、膝関節の角度が浅くなるとハムストリングスを使うようになるようです。

・大殿筋エクササイズしたいのか、ハムストをエクササイズしたいのか?
・それに対するエクササイズの肢位は適当なのか?
・問題となる動きに対して実用性、応用性はあるのか?
・そういった所を色々な角度から検討する必要があり、本当に適切な運動を処方するというのは難しいなと感じます。

PI1-084「膝深屈曲位でのブリッジ動作における股関節周囲筋および腰背部筋の筋活動量」