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整形外科クリニック理学療法士のひとり言。読んだ本、理学療法、サッカー観戦などとりとめなく

痛みと情動の脳内機構とリハビリテーション3)

<痛みの情動-意欲的側面に関与する脳機能>

②島(前部島皮質)

情動:
 ・情動との関係が強い。
 ・不快な情動体験時に活動(Ushida-2008)。
 ・恐怖、嫌悪感、怒りなどの否定的感情の想起時に活動
  (Murphy-2003)。
痛み:
 ・痛みの主観的強さを反映する。
 ・痛みを思い出す時や痛みの予期で活性化。
機能:
 ・環境刺激と感情の相互関係を作り出す(Dijikerman-2007)。
 ・味覚、内臓、疼痛、温度。
ヒント:
 ・自己身体の気づきの過程で、島皮質の機能が必要
  (Dijikerman-2007)。

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島も痛みの情動面の関連が強いため、活動をコントロールできることが出来ればよさそうです。

自己身体の気づきの過程に関与しているということで、ヨガやボディスキャン、フェルデンクライスなどのボディワークは、よい影響を与えてくれるかもしれません。

また、ヨーガ療法では自己を客観視することも重要視されており、自己を客観視することで痛みから離れ、島の過活動を抑制できるかもしれないなと思いました。