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整形外科クリニック理学療法士のひとり言。読んだ本、理学療法、サッカー観戦などとりとめなく

Nスペ うつ病〜防衛本能がもたらす宿命

Nスペ 病の起源 うつ病~防衛本能がもたらす宿命

見逃してしまったのでオンデマンドでみました。

うつ病の発症メカニズム>
不安や恐怖
 ↓ 
扁桃体の過活動
 ↓
ストレスホルモンの分泌
 ↓
神経細胞の栄養物質の減少
 ↓ 
神経細胞の栄養不足による萎縮 
 ↓
意欲、行動の低下

扁桃体の過活動する因子>
①天敵
魚の脳にも扁桃体があり、天敵からの危険を察知することで、ストレスホルモンが分泌され、全身の筋肉が活性化し天敵から身を守る。
天敵にさらされ続けていると魚も鬱状態となる。
この時、ストレスホルモンの分泌が過剰になっている。
②孤独
哺乳類になると天敵以外にも扁桃体が反応するようになった。
チンパンジーにも、鬱病があり、仲間からの隔離が要因となったようだ。
孤独になるとストレスホルモンが増加する。
③恐怖の記憶
恐怖の記憶は生き残るために重要になるが、繰り返し思い出すと扁桃体を活性化させる一面もある。
④言語
ブローカ野の発達による言語の獲得により、恐怖の伝達が可能となり、他人の経験による恐怖が伝達されるようになった。

うつ病のその他のストレス因子>
社会的因子:狩猟採取社会から文明社会(階級)による貧富の差。
職業:自分の判断で仕事を行う専門職、技能職ではうつ病は少なく、上司からの命令で行うことの多い営業職、非技能職ではうつ病が多くなる傾向。

うつ病の改善に向けて>
うつ病に無縁な種族があり、そこでは平等な暮らしがなされている。
平等、公平だと扁桃体の活動が抑制される。

うつ病最新治療>
脳深部刺激(DBS):ペースメーカーからの電流で扁桃体などを刺激。
生活改善療法(TLC):社会的な結びつきをつくる、定期的な運動、規則正しい生活。7割で改善。

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適度なストレスは必要ですが、過剰になるとうつ病の発症要因になります。
ストレスの量やストレスにに対する耐性は、各個人により異なるので人と比べるとストレス過多になっている可能性があります。
人と比べない事、ストレスに気づく事。
過剰になっている時は発散、退散。