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整形外科クリニック理学療法士のひとり言。読んだ本、理学療法、サッカー観戦などとりとめなく

第18回千葉YTIC「各種依存症とヨーガ療法」

第18回千葉YTIC 「各種依存症とヨーガ療法」

<依存症とは>
人は人に依存し、その依存をきちんと受け止めてもらったときに喜びを感じ、その喜びを与えてくれた人を信じるようになる。人と人はこうしてお互いを信じるようになり、人間関係を広げていく。この人に対する依存がきちんと受け止めてもらえないと、人はものに依存するようになる。(日本大百科全書:吉川武彦)

<依存症の種類>
1)行為依存(買い物、セックス、ギャンブルなど)
・行為によりドーパミンが過剰に分泌され、その時の快楽気分が脳に記憶されることで、その行為を繰り返すようになる。
2)物質依存(アルコール、薬物、タバコなど)
・物を摂取しなければ気がすまない状態。
・摂取量が増えていく「耐性」、摂取しなくなると我慢できなくなり情緒不安定になる「離脱」が生じる。
・物質が脳の神経機能を変化させ、物質が無ければ正常な状態が保たれなくなる。
3)人依存
・親や子から自立することが出来ない。

<特徴>
・幼少期の愛情不足、家庭環境などによる不足した依存欲求の代替として依存症が生じる。
・問題逃避、無気力感、罪悪感、不安感などを解消する手段となっている。
・心の中ではやめようと思っているが、やめられない。
・低い自己評価、空虚感、見捨てられる不安感が強い。

<ヨーガ療法により期待される効果>
・認知の変容による不安感、自己否定などの解消。
「感覚器官の働きを制御した人物の智慧は不動のものとなる」
「人が感覚器官の対象物を思うとき、それらに対する執着が生ずる。この執着から情欲が生じ、情欲から怒りが生じる。」
「すべての欲望を捨てて執着することなく、『私が』『私の』という思いもなく行為するものは、誰でも寂静の境地に達するのだ。」
「ヨーガを行ずることで、意思と生気、感覚器官の働きを制御できる」
バガヴャッド・ギータより

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認知の変容というのは、かなり困難な道のりです。
認知の誤りを自覚、認め、行動の変容を起こすまでは何とか可能です。
しかし、本来の認知(ものの捉え方、考え方)が、元ととして居座りちょこちょこ顔を出します。
これは、認知を変容させているのではなく、誤った認知を上から押さえ込んでいるからなのかもしれません。
この押さえ込んでいる方法をとっているとしたら、あまりよくない方法だと思われます。
しかし、自分はおそらく、認知の硬い殻に跳ね返され、これをしてしまっています。
中まで入って、変えられるか。これからの課題ですね。