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整形外科クリニック理学療法士のひとり言。読んだ本、理学療法、サッカー観戦などとりとめなく

骨格筋量の加齢変化

【0113:骨格筋量の加齢変化、山田 実、第49回日本理学療法学術大会(横浜)、2014.】

【対象】
・フィットネスセンターやコミュニティーセンター等に来場し、歩行が自立している40~79歳までの男性16,379名、女性21,660名。
・40~44歳(男性3697名、女性3828名)
・45~49歳(男性3151名、女性3686名)
・50~54歳(男性2202名、女性3597名)
・55~59歳(男性1952名、女性3002名)
・60~64歳(男性2274名、女性3490名)
・65~69歳(男性1683名、女性2314名)
・70~74歳(男性1030名、女性1269名)
・75~79歳(男性390名、女性474名)

【結果】


<SMI(四肢筋量を身長の二乗で除した値:kg/m2)>
・男性:8.20→8.11→8.11→7.98→7.84→7.64→7.59→7.32
・女性:6.41→6.39→6.33→6.23→6.14→6.08→6.09→6.00
・共に、加齢に伴い筋量は減少。   

<40~44歳と比べて75~79歳では>
・SMI   :男性10.8%、女性6.4%減少。
・arm-SMI:男性12.6%、女性4.1%減少。
・leg-SMI :男性10.1%、女性7.1%減少。

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40~44歳に比べて、75~79歳では男性で約10%、女性で約6%くらい筋力が落ちるようです。
思ったよりは落ちないんだなという印象です。
途中で何かアクシデント(長期の入院、内科系疾患など)がなければ、加齢による筋力低下が問題になることは、少ないのかも知れません。

対象がどちらかというと活動量が高い人のようなので、活動量の低い人はもう少し差がでるのかもしれません。
また、臨床的には80代中頃から急激に機能が落ちる印象があります。

しかし、凄い数を調査していて感服します。
他にも興味深いデータがありそうです。