.線維筋痛症
【線維筋痛症】
<有病率>
・日本では1.7%(松本-2006)。
・米国では2%、50歳以上の女性では男性の6倍以上(Wolfe-1995)。
<特徴>
・視床下部、下垂体、副腎系といった神経、内分泌、免疫系の不調が存在(浦野-2008)。
・患者の57%はPTSDの既往がある(Cohen-2002)。
・帯状回の体積が減少。
<睡眠>
・non-REM睡眠の異常により全身痛が出現する(浦野-2008)。
・外的な刺激の閾値が低く、睡眠障害をきたしやすい(McDermid-1996)。
<運動療法>
・運動のイメージングやプログラミングを含めた正常な運動経験を積み重ねることで正の可塑的変化を引き出すことが重要(森本-2008)。
・持続的ストレッチが疼痛の改善には有効(Jones-2002、Matsutani-2007)。
参考文献
・森岡周:痛みと情動の脳内機構とリハビリテーション、TAP講習会、2013
・篠浦伸禎:脳神経外科医が実践する ボケない生き方、2012
・森山英樹:運動疾患に対するストレッチングの効果、理学療法学38(1)、2011.
・浦野房三:臨床痛の要因分析-線維筋痛症・脊椎関節炎の病態と臨床、理学療法25(9)、2008.
・森本温子:痛み系と運動系のつながりからみた運動療法の可能性理学療法25(10)、2008.