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.「財政再建 深まる対立」 日曜日に考える 日経より

財政再建 深まる対立」 日曜日に考える 日経より


財政再建重視の吉川洋・東大教授と財政出動重視の藤井聡・京大教授の議論で、刺激的な言葉使いもあり、興味深い内容でした。

少し整理してみると、

 

1)日本のいまの財政状況

吉川:債務残高がGDPの2倍を上回りたいへん厳しい。

藤井:直ちには財政危機にならない。長期的に財政破綻が起こる懸念はゼロではない。

 

2)財政再建に向けた目標はどう設定すべきか?

吉川:基礎的財政収支プライマリーバランス)の黒字化。

藤井:債務残高のGDP比。

 

3)財政(赤字)の問題

吉川:社会保障歳出に歯止めがかからない構造的な問題が原因で、デフレが原因ではない。

藤井:デフレ病。名目成長率を上げるのが重要で、財政政策が必要。

 

4)財政健全化をどう進めるべきか?

吉川:財政出動はあり得ない。消費税10%、社会保障を中心に歳出の効率化。

藤井:財政政策が必要。歳出の効率化だけでは、国民は幸福にならない。

 

5)財政政策

吉川:公共投資増で経済成長しようとしてもそれは一時的。

藤井:一時的な財政運営でよい。

 

6)異次元緩和により、債務残高のGDP比は下がる状況だが?

吉川:中長期的には成長率の方が金利より高いということはあり得ない。

藤井:それは同意。今の成長率の方が高いというボーナスを活用した積極財政によるデフレ脱却を進めた上で財政再建を考えるべき。

 

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正しいのかわかりませんが、家庭に当てはめてみると、

 

父親58歳会社員、年収500万円。

母親55歳パート、年収100万円。

子供20歳大学生、引きこもり気味。

借金1300万円、貯金ほぼなし、土地や家の評価額1500~1700万円。

年に使っているお金650万円くらいで、50万円程度の赤字。

2年後、子供が就職、父親は高齢者雇用になり、家庭の総収入はそれほど変わらないと推測。

 

1)家庭のいまの財政状況

A:借金が年収の2倍でまずいんじゃん。しかも少しずつ増えているし。

B:すぐにどうこうなるけではないけど、このまま続けていると自己破産する可能性もゼロではないよね。

 

2)家計を改善するにはどうしたらいいか?

A:収入内で生活しないとダメだよね。

B:年収に対する借金の比率が大きくならなければ大丈夫でしょ。

 

3)赤字になっているのは何が原因?

A:生活費に使っているお金が多すぎるんだよ。

B:給料が上がっていかないのがダメなんだよ。

 

4)赤字にならないためにはどうしたらいいか?

A:色々節約して、少しずつ返済しないとダメだよ。

B:父親がバイトでもして収入増やせばいいじゃないか。

 

5)バイト収入

A:58歳の父親が仕事しながらバイトして長続きしないでしょ。

B:一時的でいいんだよ。

 

6)異次元緩和により、金利が低く借金の増え方が抑えられているけど?

A:中長期的には、金利が低く抑えられることはないからいずれ困るよ。

B:それは同意。バイトの仕事がある今のうちにお金を稼いで生活を維持させておきながら、家計の見直しも進めていけばいい。


結論としては、そんなに違わないようです。
 

二人の違いとしては、父親の健康状態をどうみているか。

Aさんは、健康状態が悪くて仕事に加えて、バイトなんてしたら倒れてしまう可能性があると。

Bさんは、少し体調悪いけど、数年だし栄養ドリンクなんか飲みながらやれば大丈夫だよと。

 

意見の違いは、この健康状態をどう評価、判断するというのが難しいからなのかもしれません。

 

今のうちに、子供が引きこもりから脱却し、スキルを上げて、高い収入を上げられるようにしていかなければいけません(構造改革)。


引きこもりから脱却しようとしているよ、スキルを上げるようにセミナー行っているよと言いながら、実はサボってパチンコ行って、借金増やしていないか心配なところです。
 

そして、子供が上手くいったとしても、結局一代レベルでは無理で負の遺産はその後に引き継がれるのは、仕方のないことのようです。

どこかで、自己破産するという選択肢もでてくるのかもしれませんが、そのタイミングというのはかなり世代間の不公平を生んでしまいますね。