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整形外科クリニック理学療法士のひとり言。読んだ本、理学療法、サッカー観戦などとりとめなく

解剖学的観察を用いた内転筋群における股関節回旋作用の検討

【1413:解剖学的観察を用いた内転筋群における股関節回旋作用の検討、平野和宏、第49回日本理学療法学術大会(横浜)、2014.】


<方法>

・大学解剖学講座に提供された、肉眼的に股関節に明らかな障害のない献体3体5肢(男性2名、女性1名、73歳-78歳)を用いた。

・作製した実験標本を用いて股関節中間位における恥骨筋、長内転筋、短内転筋の3次元的な走行を確認し、股関節中間位からの他動的な股関節内旋・外旋運動に伴う筋の伸張・短縮を観察。


<結果>

1)各筋の起始停止

・恥骨筋 :恥骨上枝→小転子のすぐ遠位の恥骨筋線

・長内転筋:恥骨稜の下部→ 大腿骨粗線

・短内転筋:恥骨下枝→恥骨筋線、大腿骨粗線近位部。

2)走行(恥骨筋、長内転筋、短内転筋)

・内旋の回転軸と直交に近い走行。

3)機能解剖(恥骨筋、長内転筋、短内転筋)

・股関節中間位から他動的に内旋すると短縮、外旋すると伸張。

・内旋時に大腿骨に巻き込まれるように短縮。

・股関節内旋には内転が伴う。

・内転を伴わない内旋を行うと頚部と臼蓋が impingementを起こしやすい。


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内転筋群の股関節回旋作用としては、恥骨筋が外旋や内旋、長内転筋が外旋などの報告があり、どちらかというと外旋のような感じでした。


今回の報告では、股関節内転筋群の回旋作用としては、内転に伴う内旋の影響が大きいようです。

歩行やキック動作などの動きのパターンからいっても内転-内旋の方がスムーズな気がします。


参考文献

カパンディ 関節の生理学 (2)/医歯薬出版

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骨格筋の形と触察法/大峰閣
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運動機能障害症候群のマネジメント―理学療法評価・MSBアプローチ・ADL指導/医歯薬出版
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