片頭痛の新治療開始;日経新聞から
本日の朝刊に、「岡山大病院、片頭痛の新治療開始 心臓の小さな穴 管でふさぐ」というものがありました。
片頭痛患者のほぼ半数で心臓に「卵円孔」と呼ぶ2~3ミリの穴が見つかっており、片頭痛がある脳梗塞患者19人に「卵円孔」をカテーテルでふさぐ手術を実施したところ、18人は頭痛が消えたり、症状が改善したりしたということです。
肝臓でできたセロトニンという物質が穴を通って脳の動脈に入ることが頭痛の原因と考えられています。
今の所、従来の薬物治療では効果がなかった患者が対象で、保険は適用されないため、費用は約130万円かかります。
しかし、片頭痛の苦しみ、薬代や生活の不便さから考えると、130万円で改善するなら試してみたいと思うのではないでしょうか。
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【セロトニン】
<特徴>
・体内の全セロトニンの95%が腸で作られている。
・気分、衝動性、怒り、攻撃性に影響する。
<うつ症状>
・セロトニンが少ない傾向があり、タンパク質不足がその大きな原因の一つ。
<不安症>
・運動によるセロトニンの増加により、脳幹では信号を調節して、前頭前野の恐怖を抑える力を向上させ、扁桃体を落ち着かせる。
<筋筋膜性腰痛>
・筋に炎症やセロトニンなどが出現すると痛みを引き起こし、Cポリモーダル受容器を通じて侵害シグナルが中枢に伝達される(1997-Kumazawa)。
参考文献
・大須賀友晃:臨床痛の要因分析-腰背部痛の病態生理、理学療法25(8)、2008.