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整形外科クリニック理学療法士のひとり言。読んだ本、理学療法、サッカー観戦などとりとめなく

ヒアルロン(HA)酸と変形性膝関節症

【関節液:ヒアルロン(HA)酸】


昨日、「膝伸展筋力トレーニングが高齢者の膝関節滑液量に及ぼす影響」で関節液が出てきたので、

<HA酸>

・高分子多糖であり、粘性が高く、動物の結合組織の成分。

・皮膚、腱、筋肉、軟骨、脳、血管などの組織中にも広範に分布。


<HA酸の機能>

・関節潤滑。

・軟骨細胞に対するグリコサミノグリカン遊離抑制。

・プロテオグリカン合成促進。

・軟骨細胞のアポトーシスの阻害。

・滑膜線維芽細胞のプロスタグランジンE2産生抑制。

・白血球の遊走能や貪食能への影響。

・疼痛抑制。

・半月板の再生修復への関与。


<変形性膝関節症では>

動物実験では高分子量ほど、機能が高い(Yoshimi-1994)。

・しかし、膝OAでは関節液中のHA濃度および分子量が低下(Dahl-1985、Belcher-1997)。


<運動によるHA酸への影響>

・関節固定による運動制限により関節液中のHA酸濃度は減少

 →関節運動がHA酸代謝と密接な関係(Pitsillides-1999)。

・運動前後

 →HA濃度に変化はないが、HA分子量、関節液が増加。


<薬剤やサプリメント

・外用で口腔粘膜炎症、眼内注射で白内障治療の補助剤、関節内投与で骨関節炎の治療に有効性が示唆。

・注射製剤の関節内投与の副作用としてアレルギー反応が起こることがある。

・経口摂取によるヒトでの有効性については信頼できるデータは見当たらない。

・経口摂取での安全性については信頼できる十分なデータが見当たらず、妊娠中・授乳中の使用は避けるべき。

・外用および非経口で適切に使用する場合はおそらく安全と思われる。



参考文献

宮口正継:変形性膝関節症に対する筋力強化訓練とその効果、MB Med Reha32、2003.

市橋則明:変形性膝関節症に対する筋力トレーニング、MB Med Reha32、2003.


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わざわざ高いお金出して効果や安全性の不明なものを摂取するより。


自分で軽く運動した方が、お金もかからず効果も高いと思われます。