第1回 日本運動器理学療法学会学術集会
【第1回 日本運動器理学療法学会学術集会】
<特別公演 疼痛性運動器疾患に対する理学療法の課題と展望 中山 彰一>
1)MMTの意義
・必要だが意義は?
・学校教育におけるウエイトが大きすぎないか?
・画像診断技術が不可欠になってくる。
2)関節は単なる運動器官として捉えるべきでない
・神経受容器の塊で、高感覚センサーである。
・関節神経生理学の研究が今後重要になる。
3)関節の安定化メカニズムをきちんと理解しているか
・①骨形態→角度などにより不安定化
・②静的構成体(靭帯など)→過負荷で弛緩、強度に難あり
・③動的構成体(筋)→疲労、反応時間に難あり
4)機能診断学を発展させるべき
・理学療法士は、機能を包括的、総合的に捉えられる職業。
5)常にコアである脊柱を含む骨盤、体幹、胸郭へのアプローチを重視せよ
・身体運動における支持、固定、駆動、緩衝など全ての集約中枢部で最重要。
・特に、胸腰筋膜は筋連結、神経受容器が多く重要。
6)サルコペニア、フレイルに対しては?
・予防事業にどのように関わっていくか。
7)痛みのアプローチはもとより、自律神経症状の対応は?
・物理療法を捨てつつあるのは大問題。
8)低すぎる診療報酬と現行の1単位20分の問題
9)変形性膝関節症の治療進展は?
・進展していないのではないか?
・発想の転換が必要ではないか?
・立位の揺らぎは関節軟骨へのストレス回避のためではないか?
・力学的ストレスが悪いのか?
・関節軟骨は20分以上の同一肢位が一番苦手。
・静的な座位の持続が影響?
※謎で不思議な運動器を解決せよ
・下肢の2関節筋は後面に多いのはなぜか?
・膝には14個も滑液包があるのはなぜか?
・複雑な起始部、停止部(半膜様筋、膝窩筋など)を持つのはなぜか?
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60分の枠にこれだけの内容。
やっぱり60分枠に収まることは難しく、熱が入ってきたこともあり20分くらいオーバーしたようでした。
しかし、聴講している方は時間の方は気にならず、もっとゆっくり聞きたかったです。
理学療法が好きで、理学療法士という職業に誇りを持っていることがひしひしと伝わり、
「お前らもっとなんとかせいよ」そんな魂の声が聞こえてきました。