変形性膝関節症患者における重症度と筋形態的変化
【O-0699：変形性膝関節症患者における重症度と筋形態的変化、谷口匡史、第50回日本理学療法学術大会(東京)、2015．】
＜対象＞
・変形性膝関節症（膝OA）患者と健常高齢者（全員女性）。
：健常群 ：23名：60.7±7.9歳：健常高齢者
：軽度膝OA群： 9名：61.4±6.6歳：K-L scale1-2
：重度膝OA群： 13名：66.8±9.6歳：K-L scale3-4
＜結果＞
１）筋厚
・内側広筋：健常群＞軽度膝OA群、重度膝OA群（有意に減少）
・大腿直筋、中間広筋、前脛骨筋：健常群＞重度膝OA群（有意に減少）
・外側広筋、大腿二頭筋、大殿筋、中殿筋、腓腹筋内側頭、ヒラメ筋：有意差なし
２）筋輝度（筋内の脂肪・結合組織）
・内側広筋：健常群＜軽度膝OA群、重度膝OA群（有意に上昇）
・中間広筋、中殿筋、前脛骨筋：健常群＜重度膝OA群（有意に上昇）
・大腿直筋、外側広筋、大腿二頭筋、大殿筋、腓腹筋内側頭、ヒラメ筋：有意差なし
３）膝伸展筋力
・健常群＞軽度OA群＞重度OA群：有意差あり
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膝OAでは、やはり内側広筋が一番関係がありそうです。
・関節内腫脹増大により筋活動低下（2007-Palmieri）。
・内側広筋優位の筋活動量の低下が報告（平中-1995）。
・症状の有無にかかわらず最大等尺性収縮時の内側広筋の筋活動が低下。
参考文献
田邉芳恵：膝関節バイオメカニクスの臨床的意義；下肢関節疾患の理学療法、三輪書店、2001．
宮口正継：変形性膝関節症に対する筋力強化訓練とその効果、MB Med Reha32、2003．
