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整形外科クリニック理学療法士のひとり言。読んだ本、理学療法、サッカー観戦などとりとめなく

大腰筋2):機能障害、腰痛

【大腰筋2):機能障害、腰痛】

 

<筋力、機能低下>

・骨盤後傾、腰椎後彎。

・中高齢者では大腰筋の筋断面積が有意に低下し、歩行能力低下と関連(金-2000)。

・両側の筋力低下は、腰椎のkyphosisやsway-backが生じる(Knedall-1983)

・片側の筋力低下は、腰椎側彎が生じる(Knedall-1983)

・大腿骨頭を前方へ押し出す力が増大する→特に股関節伸展域で顕著。

 

<柔軟性低下、筋緊張亢進、短縮>

・骨盤前傾、腰椎前彎。

・股関節屈曲拘縮の主要因。

・大腰筋の過緊張は腰椎前彎を増強させる。

・大腰筋が短縮している場合、腹筋筋力低下は必ず伴っている。

 

<腰痛>

・大腰筋の萎縮が生じている(Baker-2004)。

・筋長と筋力が低下している(Nourbakhsh-2002)

・柔軟性低下は腰椎前彎が生じ腰痛の要因となる。

・圧迫と前方剪断力、伸展が痛みの原因は腸腰筋の活動を抑える必要がある。

 

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大腰筋の筋力が低下すると腰が丸まり、

 

硬くなりすぎると腰が反る。

 

どちらも腰痛の原因になるので、

 

ちょうどいい筋力、筋緊張を維持しておきたいものです。

 

しかし、前部線維と後部線維で作用が異なったり、

 

骨盤や腰椎の位置で作用が変わってしまうので、

 

問題点にフォーカスし、目的にあったエクササイズをするのはかなり難しい。