軽度認知機能障害(MCI;Mild Cognitive Impairment)
【MCI(Mild Cognitive Impairment;軽度認知機能障害)】
<概要>
・物忘れの訴えがあり、加齢に伴う記憶障害の範囲を超えた記憶障害が存在するものの、全般的な認知機能、日常生活動作は保たれ認知症とは呼べない状態。
<疫学>
・MCIに該当する65歳以上の人が約400万人。
・MCIでは、2年間で5-9%の人が認知症を発症(正常者では1%)。
・正常者の2年後の認知症発症は1.1%であるのに対して、MCIではその4-8倍となる(70-90歳)。
<予防>
・軽度であれば、2年後に31-41%の人で正常に戻るため、軽度MCIレベルでの予防が必要。
・着替えて外出、運動、知的な活動。
・運動と計算を同時に行うと、MCIから認知症に移行する危険が減り、記憶力が改善。
・運動は、軽度認知障害になる可能性を減らす(ヨナス・ジェーダ-2010)。
<食事>
・地中海食は、健常者では、軽度認知障害になるリスクが低下、軽度認知障害の人ではアルツハイマー病へと悪化するリスクが低下→コレステロール値、血糖値、血管の状態を総合的に改善し炎症を減らす。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
MCIは認知症の前段階と考えられますが、30-40%で改善が見込めるため、
早期の発見と予防が重要になります。
なんとなくおかしいなと感じても、本人に伝えずらくて無為に時間が過ぎてしまうことが多いですが、本人や家族にとっても、早めの対処が肝心です。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
参考文献