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整形外科クリニック理学療法士のひとり言。読んだ本、理学療法、サッカー観戦などとりとめなく

「認知機能の保持・向上に対する運動療法の展望」第17回精神心理領域理学療法部門セミナー

島田先生の本を参考にして、認知症予防の教室を行っていますが、

10月8日の第17回精神心理領域理学療法部門セミナーで話を聞ける機会があったので参加してきました。

 

「認知機能の保持・向上に対する運動療法の展望」島田裕之

 

認知症を予防、遅延させるための年代による対策>

①若年期

・教育レベルの向上→おおよそ大学レベルで9%低下。

②中年期

・肥満、高血圧、難聴を予防する。

③高齢期

・喫煙、うつ病、身体的活動の低下、社会的孤立、糖尿病を防ぐ。

 

認知症を予防、遅延させるための脳に対する対策>

①認知的予備力の向上

・教育レベルの向上、聴力の保護、認知的活動を行う。

②脳のダメージを防ぐ

・喫煙、肥満、糖尿病などを防ぐ。

③脳の炎症を抑制する

・肥満、糖尿病などを防ぐ。

※運動は、①~③全てに対して効果的(現在のところ薬剤よりも)。

 

<MCIから改善しやすい人の要因>

・シングル(31-44%は正常に回復)>マルチプル(5-11%は正常に回復)

・海馬が大きい

・開放的な性格

・知的好奇心が高い

・関節系の疾患がない

・活動性が高い

・感覚(聴覚など)が良好

※認知的な活動をすれば戻りやすいかは、まだ明らかでない。

 

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薬にによる治療や予防がまだすすんでおらず、現在のところ薬よりも運動のほうが効果が高いようです。

運動習慣をいけにつけるかですね。