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整形外科クリニック理学療法士のひとり言。読んだ本、理学療法、サッカー観戦などとりとめなく

.鎖骨遠位端骨折 3ヶ月目

鎖骨遠位端骨折、肋骨骨折後、3ヶ月が経過しました。

それなりに順調で、肋骨骨折部の痛みが改善したことで、身体に力を入れやすくなってきました。

 

 

現在状態としては、

1)痛み

・肩の近位外側深部の刺激痛が誘因不明で時々:おそらくワイヤーによる刺激症状。

・肩水平屈曲時痛(左の肩甲骨を触るような動き):三角筋前部、大胸筋鎖骨部の収縮時痛。

・咳やくしゃみ、引き動作での痛み:僧帽筋上部中央

・骨折部周辺の接触痛(感覚過敏):鎖骨上神経?

2)可動域制限

・肩水平屈曲(左右差5°程度):大胸筋鎖骨部の圧迫感、痛み(三角筋前部、大胸筋鎖骨部の収縮時痛)

・肩伸展‐外旋(左右差5°程度):三角筋前部、大胸筋鎖骨部の伸張時痛とtightness。

3)感覚障害

・感覚鈍麻:肩前面(鎖骨上神経領域)

・感覚過敏:鎖骨骨折部

4)筋力低下

・左肩関節の周囲筋群は軽度だが低下。

・特に僧帽筋上部は筋委縮もあり低下の度合いが強い。

5)ADL障害

・全般的には特に困っていない。

・重いリュックは背負いたくない(鎖骨部の感覚過敏により)。

・更衣動作がややしにくい。

 

まとめると、鎖骨遠位端骨折を派手にやらかして、骨折部周辺の筋(僧帽筋上部、三角筋前部、大胸筋鎖骨部)、神経(鎖骨上神経)が損傷した結果と考えられます。

 

軽いウエイトトレーニングを開始しました。

やや痛み出るものの、した後に悪化することはないので、機能を上げていったほうがよさそうです。

 

あとは、術後6ヶ月以降に、ワイヤーの抜去。

全身麻酔にするか、局所麻酔にするか、悩みどころです。

 

全身麻酔

メリット  :痛み感じない。患者の意識がないのでDrやNrsの気が楽。

デメリット:導尿カテーテル(恥ずかしい、抜去後の排尿時痛)、術後の気分不快感。

<局所麻酔>

メリット  :大掛かりでない。導尿カテーテルしなくていい。

デメリット:抜去時に痛みや衝撃を感じる。患者の意識があるのでDrやNrsがやややりにくい。術後の痛み。