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整形外科クリニック理学療法士のひとり言。読んだ本、理学療法、サッカー観戦などとりとめなく

.コーヒーの健康効果:DNAの影響

【コーヒーの健康効果:DNAの影響】

 

DNAの違いにより、カフェインの分解能が異なり、それが健康効果に影響を与える可能性があるようです。

『カフェインを素早く分解できるDNAを持つ人だけで調べると、コーヒーを一日2杯以上飲むと、心筋梗塞のリスクが3分の1まで下がる』

『逆に極端に分解が遅い人では、心臓に負担がかかってしまう可能性がある』

 

ちなみに私は、ジーンライフで遺伝子検査を実施していて、上記で報告されたDNAと同じものかはわかりませんが、「カフェイン代謝の速さ」という項目がありました。

 

 

 

この「カフェインの代謝」に関与している遺伝子は、「CYP1A2」で、この遺伝子がAA型の場合、カフェイン代謝が速い傾向にあるようです。

・カフェイン代謝が速い:AA型(40.8%)※

・カフェイン代謝が標準:AC型(45.4%)、CC型(13.8%)

私は、AA型で「早い傾向」と判断されました。

コーヒーを飲んでも、眠れないことや心臓がドキドキすることはないので、自覚的にもカフェインがあまり効く感じはなかったので、納得です。

 

 

その他に、遺伝子検査でコーヒーに関係しそうなものとしては(※は私の型)、

 

<カフェインの苦味の感じやすさ>

・苦味を感じにくい傾向:AA型(93.4%)※

・苦味をやや感じにくい傾向:AG型(6.5%)

・苦味を感じやすい傾向:GG型(0.1%)

 

<カフェインの消費量>

・多い傾向(14.3%)

・標準(46.8%)※

・少ない傾向(38.9%)

 

<カフェインによる不安の感じやすさ>

・感じやすい傾向:CC型(28.3%)

・標準:CG型(48.2%)

・感じにくい傾向:GG型(23.5%)※

 

<コーヒーの消費量>

・多い傾向(15.3%)

・標準(68.1%)※

・少ない傾向(16.6%)

 

ということで遺伝子解析からも、私がコーヒー好きになるのは納得のいくところです。

しかし、コーヒーの消費量まで遺伝子レベルの関与があるんですね・・・。

 

前回のカフェインのblogでは、パーキンソン病のことが出てきましたが、これはこれで疑問が浮かびます。

 

パーキンソン病

・小腸からのカフェインの吸収力が低い人は神経が傷つきやすいと考えられ、パーキンソン病患者は、カフェインを小腸から吸収する力が弱いため血中濃度が低く、発症につながっている可能性がある。

 

ん~。

カフェインの小腸での吸収力が良くても、カフェインの代謝速度が速いと神経保護の効果があまり得られないのではないか?

パターンとしては、①吸収能〇、代謝能〇、②吸収能〇、代謝能×、③吸収能×、代謝能〇、④吸収能×、代謝能×が考えられます。

上記のようなパターンがあるとすると、パーキンソン病の発症リスクが最も低いのは、吸収能が高く、代謝速度が遅い②になるのでしょうか?

・・・よくわからないですね。

 

いろんな要因が絡み合って、効果の出方が変わってくるんでしょう。

こういうことからも、「~が100%効く」なんて、ありえないことがわかりますよね。

 

参考資料

珈琲ガブ飲みでも健康な人はDNAが違う、PRESIDENT online、2019