.きついマスクでの頭痛(緊張型頭痛)
【きついマスクでの頭痛(緊張型頭痛)】
・慢性頭痛の60%を占めるといわれる「緊張型頭痛」は、日本人の約20%の人が経験するといわれています。
<症状>
1)痛み
・頭を締め付けるような鈍痛。
・後頭部の下の方から、次第に頭全体に広がっていき、時間をかけて強くなっていく。
・片頭痛とは異なり、動作により痛みが強くなることはない。
・一日中頭の重さ、圧迫感が続き、気分が晴れることがない。
・毎日のように頭重感、締め付け感があり午後から夕方に悪化。
2)吐き気・嘔吐
・吐き気を感じることはあっても、実際に吐くことはない。
3)肩こり
・頭痛とともに肩こりを同時に感じる場合もある。
4)音声過敏・光過敏
・どちらかか両方。
<診断基準>
・両側性、圧迫感、締めつけ感、軽度から中等度、通常の身体活動で悪化しない、の特徴のうち最低2つ伴う。
<原因>
1)寝すぎ
・寝る姿勢が悪いと筋肉が緊張し、こめかみ辺りの筋肉である側頭筋、肩甲骨当たりの筋肉である僧帽筋などがこわばって固くなるため。
2)ストレス
・精神的なストレスから、筋肉が緊張し緊張型頭痛を起こしてしまう場合もある。
・ストレスにより脊髄後角で中枢性感作が起こる(Bendtsen-2000) 。
3)風
・緊張型頭痛の14%が風によって頭痛が引き起こされる(ギリシャ)。
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普段、緊張型頭痛で、比較的多くみられるのは普段から髪をゴムなどで縛っている人です。
頭皮が引っ張られ緊張が高まり、血行不良や側頭筋などの緊張が高まるのではないかと考えています。
ですので、緊張型頭痛が考えられる人には、なるだけ髪を縛らない時間を増やすように伝えています。
また最近では、小さめのマスクをすることで耳が引っ張られて、頭部の緊張が高まり頭痛が生じる例もありそうです。
そのように考えると、メガネも緊張型頭痛の因子になるかもしれないと、ふと思いました。
メガネを変えてから頭痛が出たと言われると、視覚の影響かと考えていましたが、耳にかかる重さの変化が影響している場合もあるかもしれません。
なんのエビデンスもないお話でした。
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参考・引用資料
・篠原伸顕:朝一杯のコーヒーは寝すぎによる頭痛に有効!?、楽天WOMAN、2017
・佐藤陽一:精神的ストレスがPain-related SEPに及ぼす影響、理学療法学39(7)、2012
・横山茂樹:肩関節周囲炎・腱板損傷の病期別理学療法ガイドライン:理学療法19(1)2002.