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整形外科クリニック理学療法士のひとり言。読んだ本、理学療法、サッカー観戦などとりとめなく

第13回 脳神経科学東京セミナー ②

セミナー1;『運動学習過程の科学』野崎大地先生 よりまとめ 

 

<運動が上手くなるとき、脳の中で何が起こっているのか?>

 

運動学習とは、

・覚えたという実感がなくても進行する(いわゆる体が覚えたという感覚)

・運動の誤差情報に基づいて、フィードフォワード制御器が修正、再構築される。

・小脳の神経回路における学習が重要?

 :運動誤差→下オリーブ核→登上線維→プルキンエ細胞→小脳核→修正、調整されアウトプット。

 

<動作習得を効果的に行う科学的な方法を開発することは可能か?>

 

記憶の文脈依存性

・どのような文脈で記憶が形成されたかにより、記憶の想起が変化。

 :地上で覚えたものは、水中よりも地上で思い出しやすい。

 :水中で思えたものは、地上よりも水中で思い出しやすい。

・記憶をするときの文脈が増えると思い出しやすい。

 :同じ事柄のことを、学習環境を変えて学習すると記憶しやすい。

・多様性練習

 ;1点のターゲットに当てる学習をする場合(テニスのサーブなど)、練習では1点だけでなく、その周囲に他のターゲットを作り、それに当てる練習も加えることで、目的とするターゲットに当てる成績はよくなる。

 

<失敗をしたり、不調に陥るときに脳の中で何が起こっているのか?>

 

・単純なリーチ動作でも回数を重ねると、ミスが起こることがある。

 :この時のミスを解析すると、ミスが生じる2施工前から動作のスピードが遅くなっている。

 

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同じ場所で勉強しているより、色々な所で勉強したり、

同じことばかり繰り返すのではなく、少し変化をもたせた方が、記憶の定着は良さそうです。