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整形外科クリニック理学療法士のひとり言。読んだ本、理学療法、サッカー観戦などとりとめなく

学会・講習会

.第17回 東京スポーツ整形外科研究会 ②

プログラム3「解剖とバイオメカニクスの新知見からみた股関節機能診断・リハビリテーション」 Steadman Philippon Reserch Institute 宇都宮 啓 先生 <Iliocapsularis muscle>・腸腰筋深部に存在し、下前腸骨棘から小転子に走行し、関節包にも強く付着する…

第17回 東京スポーツ整形外科研究会 ①

プログラム1「アスリートの半月板損傷」 ①「スポーツ選手における外側半月板損傷の諸問題」 東京医科歯科大学 運動器外科学 片桐 洋樹 先生 <部分切除術>・術後成績は、長期ではあまりよくない →外側の荷重分散機能は外側半月板が70%を担っており、長期…

第4回精神・心理領域理学療法部門研究会 身体性変容と精神神経疾患

3月10日は、第4回精神・心理領域理学療法部門研究会 「身体性変容と精神神経疾患」に行ってきました。 「身体変容と精神神経疾患」:畿央大学健康科学部理学療法学科 教授 森岡 周 先生 自己の身体認識に重要な脳の領域1)EBA :シルエットに反応。三人称。…

第13回 脳神経科学東京セミナー ②

セミナー1;『運動学習過程の科学』野崎大地先生 よりまとめ <運動が上手くなるとき、脳の中で何が起こっているのか?> 運動学習とは、・覚えたという実感がなくても進行する(いわゆる体が覚えたという感覚)・運動の誤差情報に基づいて、フィードフォワ…

第13回 脳神経科学東京セミナー ①

教育講演;『リハビリテーションと中枢神経の再編ーパラアスリートの脳研究から見えてきたことー』中澤公孝先生 よりまとめ ・パラアスリートは、損傷後の脳や身体組織の回復可能性を示す最高のモデル。・トレーニングに伴い、脳の可塑性変化により再編され…

.第24回 よこはまスポーツ整形外科フォーラム②

3)半月板温存手術 縫合術および再生により可能な限り半月板を残存させ、変形性膝関節症への移行や進行を食い止める。 ①Centralization法・半月板の外方への逸脱はhoop機能の破綻を意味し、変形性関節症の進行や膝痛と相関。・半月板切除後や円板状半月板に…

.第24回 よこはまスポーツ整形外科フォーラム①

5月23日は、「第24回 よこはまスポーツ整形外科フォーラム」に行ってきました。 そこからピックアップ。 1)ハムストリングス近位部損傷 ハムストリングス肉離れの第一人者の奥脇先生より4症例の報告がありました。保存と手術の適応、経過予後など、明確で…

第1回 日本運動器理学療法学会学術集会

【第1回 日本運動器理学療法学会学術集会】<特別公演 疼痛性運動器疾患に対する理学療法の課題と展望 中山 彰一>1)MMTの意義・必要だが意義は? ・学校教育におけるウエイトが大きすぎないか?・画像診断技術が不可欠になってくる。2)関節は単なる運…

.神経障害性疼痛に対する神経リハビリテーションの応用とそのメカニズム

昨日は、千葉県理学療法士会、生涯学習研究会でした。テーマ:「神経障害性疼痛に対する神経リハビリテーションの応用とそのメカニズム」講 師:住谷昌彦先生(東京大学医学部附属病院緩和ケア診療部/麻酔科・痛みセンター部長) 切断肢の幻肢痛やCRPSでは、…

第12回 東京スポーツ整形外科研修会

4月13日は、第12回 東京スポーツ整形外科研修会に行ってきました。5時間足らずの時間に、スポーツ整形外科、スポーツビリテーションでは著明な9人の先生の講演が駆け足であり、贅沢な研修会です。プログラム1「スポーツ選手の肩痛」①不安定症・コリジョンア…

第2回 運動機能勉強会

昨日は、「第2回 運動機能勉強会」に出席してきました。関節鏡の手術のビデオを見ながらの説明や、膝関節の解剖、肘関節の解剖などなかなか普段得ることの出来ない情報に接することが出来て勉強になりました。膝関節の解剖1)ACL(前十時靭帯)・AMB(前内…

第10回SPTS「膝関節のスポーツ外傷の科学的基礎」

3月22、23日と第10回SPTSに行ってきました。今回のテーマは、「膝関節のスポーツ外傷の科学的基礎」。今回は主役級のACL損傷は除く(以前にやっているので)、軟骨病変、半月板、PCL、PCL、MCL、LCLなどの損傷についてレビューされました。それぞれの疾患に…

【講演会】「脳のシステム障害と理学療法」

【脳のシステム障害と理学療法】千里リハビリテーション 吉尾雅春先生1.脳画像の見かた2.脳の連絡線維3.皮質脊髄路とその障害4.大脳皮質の機能とその障害5.脳のシステムとその障害6.フィードフォワードシステムの障害7.脳のシステム障害と理学…

第11回東京スポーツ整形外科研修会

昨日は、第11回東京スポーツ整形外科研修会でした。プログラム1 「ラグビーにおける肩関節脱臼」ラグビーでの肩関節脱臼では、再発を繰り返すことがほとんどなので基本的には手術適応となる。手術法としては、解剖学的変化の少ないBankart法が勧められるが…

第9回SPTS 下肢のスポーツ障害治療の科学的基礎

今回のテーマは「筋・腱・骨・骨膜」肉離れ、筋挫傷、腱炎、鵞足炎、腸脛靭帯炎、下肢疲労骨折、シンスプリントなどの世界で発表された論文がレビューされました。・ハムストリングスの肉離れに対するストレッチの効果・下腿の慢性コンパートメント症候群の…

痛みと情動の脳内機構とリハビリテーション6)

<慢性疼痛患者について>痛みの要因 ・器質的疾患が外傷が原因となり、その原疾患が治癒した後も 持続する痛み。 ・神経の可塑的変化など生物学的要因により発生。 ・持続する痛みによる身体機能低下、心理的、社会的要因が影 響し、それぞれの要因が複雑に…

痛みと情動の脳内機構とリハビリテーション5)

<痛みの情動-意欲的側面に関与する脳機能> ④前頭前野情動: ・不快な情動体験による辺縁系の過活動は背外側前頭前野 (DLPFC)の機能を低下させる。痛み: ・関節炎モデルラットでは、内側前頭前野の活動減少がみられ た(Neugebauer-2010)。 ・痛みを自…

痛みと情動の脳内機構とリハビリテーション4)

2月17日【痛みと情動の脳内機構とリハビリテーション;畿央大学教授、森岡周教授】のまとめ。<痛みの情動-意欲的側面に関与する脳機能>③前帯状回情動: ・情動要素には前帯状回の活動を落としていくことが大切。痛み: ・主観的な痛みとの関係が強い。 ・…

痛みと情動の脳内機構とリハビリテーション3)

<痛みの情動-意欲的側面に関与する脳機能>②島(前部島皮質)情動: ・情動との関係が強い。 ・不快な情動体験時に活動(Ushida-2008)。 ・恐怖、嫌悪感、怒りなどの否定的感情の想起時に活動 (Murphy-2003)。痛み: ・痛みの主観的強さを反映する。 ・…

痛みと情動の脳内機構とリハビリテーション2)

<情動-意欲的側面に関与する脳機能>①扁桃体情動: ・情動体験の鍵となる。 ・負の情動(不安等)の継続により、扁桃体の感受性が高ま る。痛み: ・痛みと情動を結びつける役割がある。 ・下肢への侵害刺激により興奮(Bemard-1990)。 ・関節炎モデルラッ…

.痛みと情動の脳内機構とリハビリテーション1)

2月17日は、 【痛みと情動の脳内機構とリハビリテーション;畿央大学教授、森岡周教授】に行ってきました。<痛みの3要素>痛みには、1)感覚-識別的側面、2)情動-意欲的側面、3)認知-評価的側面の3つの要素がある。1)感覚-識別的側面・痛みの…

.形態構築学的アプローチ

「形態構築学的アプローチ」 山嵜勉 理学療法士 11月18日 千葉県士会 理学療法士の専門性を主張できる分野は、「破綻した運動機能を再構築する」事。人間の自然立位の形態は、右利きの場合では頭位:軽度右偏位、右回旋肩部:右後方回旋、(挙上)体幹:左偏…

.「二関節筋と運動制御」

昨日は、「二関節筋と運動制御:熊本水頼 京都大学 名誉教授」に行ってきました。「肘、膝、股関節にモーターはない。二関節筋がある」二関節筋は、シーラカンスやハイギョなどの肉鰭類(にくきるい)などから発生したと考えられ、身体を軽く支えたり、エラ…

第8回SPTS「鼠径部・股関節・骨盤のスポーツ疾患の科学的基礎」

昨日は、第8回SPTS「鼠径部・股関節・骨盤のスポーツ疾患の科学的基礎」に行ってきました。テーマに沿った、かなりの数の英文の文献をレビューしてくれるのでとても参考になります。基礎的なことはもちろん、最近の動向などもなんとなくイメージできます。…

仙腸関節部周辺痛の病態・評価・治療

「仙腸関節部周辺痛の病態・評価・治療」中宿伸哉先生 (吉田整形外科病院 整形外科リハビリテーション学会理事)仙腸関節周辺部痛の要因としては、・後仙腸靭帯・多裂筋・大殿筋・仙結節靭帯・梨状筋・関連痛(椎間関節性、神経根性、皮神経由来)などが考…

第60回 日大スポーツ医学勉強会:スポーツと股関節

【第60回 日大スポーツ医学勉強会:スポーツと股関節】<大腿骨頭すべり症>・患者の特徴としては、11歳前後、肥満、Drehmann徴候。・罹患期間が2ヶ月以上となると、中度から高度になるため、早期に画像所見などによる確定診断が重要。・小児整形外科の受…

第6回スポーツリハビリテーションワークショップ

第6回スポーツリハビリテーションワークショップ日時: 平成23年10月29日(土)テーマ: 「現場での救急処置」<東日本大震災活動報告> 講師: 中嶋耕平 先生 (国立スポーツ科学センター)講師: 中村浩明 先生 (東京北社会保険病院)講師: 加藤太郎 先生 (国立病院機構…

第7回SPTS「足部スポーツ障害治療の科学的基礎」

8月28日(日)は、第7回SPTS「足部スポーツ障害治療の科学的基礎」に行ってきました。足部の、解剖、運動学、評価、バイオメカニクス、疾患、治療成績などの文献レビューしたものを整理して発表してくれますので、とても勉強になります。足部のアーチ障害に…

第19回よこはまスポーツ整形外科フォーラム 2)

<右膝窩動脈補足症候群>腓腹筋内側頭と膝窩動脈との位置関係異常により発生する症候群。症状は、足部の痛み、冷感、異常感覚、重だるさ。主に先天性に腓腹筋内側頭が通常よりも外側に付着しており、膝窩動脈の閉塞が生じる。発症率は、0.17~3.5%で15:1…

第19回よこはまスポーツ整形外科フォーラム

昨日は、第19回よこはまスポーツ整形外科フォーラムに行ってきました。普段あまり手術の話を伺うことがないので勉強になりました。。パネルディスカッションⅠは、「アメリカンフットボールにおける安全対策」でした。スポーツによる重症頭部外傷で最も多いの…