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整形外科クリニック理学療法士のひとり言。読んだ本、理学療法、サッカー観戦などとりとめなく

理学療法学

.【発達障害児と運動イメージ】

【発達障害児と運動イメージ】 松田雅弘:幼児版運動イメージ評価尺度の開発、理学療法学44(3)、2017 より <発達障害児>・医療の進歩により低出生体重児の生存率が急激に向上している。 →低出生体重児は発達障害を呈する可能性は高く、発達障害児の増加が…

.軽症から中等度までのパーキンソン病患者におけるバランス障害の関連因子の検討

近藤美緒:軽症から中等度までのパーキンソン病患者におけるバランス障害の関連因子の検討、理学療法学44(1)、2017 <対象>・パーキンソン病患者43例中32例(男性21名、女性11名、平均年齢68.2±10.6歳)。・修正版Hoehn&Yahr重症度分類(mH&Y stage)の3…

慢性閉塞性肺疾患対象者に対する運動療法の最前線

小林茂:慢性閉塞性肺疾患対象者に対する運動療法の最前線、理学療法学43(5)、2016 <慢性閉塞性肺疾患:Chronic Obstructive Pulmonary Disease:COPDの定義>・タバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入曝露することで生じた肺の炎症疾患。・呼吸機能検査…

.脳性麻痺 理学療法診療ガイドラインを使うために

中徹:脳性麻痺 理学療法診療ガイドラインを使うために、理学療法学42(6)、2015<理学療法介入の推奨グレードとエビデンス> グレード 理学療法 エビデンスレベル 療法 A 筋力強化 1 運動:機能に介入 短下肢装具 1-3 補装具:下肢装具など B ストレッチ …

.背部痛 理学療法診療ガイドライン

【背部痛 理学療法診療ガイドライン、松原貴子、理学療法学(42(5)、2015】<背部痛の定義>・上背部ならびに腰背部の疼痛を主訴とするもののうち、原因が明らかでなく、神経学的な変化がみられず、さらに画像所見において明らかな器質的変化をみとめない…

「脳血管疾患急性期の基本的アプローチと効果判定」より

吉尾雅春:脳血管疾患急性期の基本的アプローチと効果判定、理学療法学38(4)、2011「多くの脳卒中患者は随意運動の責任を持つ皮質脊髄路を含む大脳の障害」であることから、「随意運動によってなされる理学療法(姿勢を正した座位の練習など)は、簡単から複…

脳卒中理学療法診察ガイドライン

「吉尾雅春:脳卒中理学療法診察ガイドライン、理学療法学42(3)、2015」より【グレードA】1)早期理学療法・早期離床につながり、機能障害やADLの有意な改善が得られる。・早期の電気刺激療法は上肢の機能改善に有効。2)運動療法・下肢に重点をおいた運…

.勤労者における抑うつ症状に関わる諸因子のパス解析モデルを用いた検討

上村一貴:勤労者における抑うつ症状に関わる諸因子のパス解析モデルを用いた検討、理学療法学42(1)、2015 <対象>・電気機械器具製造業A社の社員346名(男性252名72.8%、女性94名27.2%) <抑うつ症状の評価>・日本語版Self-rating Depression Scale(S…

.BDNF:脳由来神経栄養因子

【BDNF:脳由来神経栄養因子】 <特徴>・神経細胞によって産生される成長因子(液性タンパク質)。・神経組織での発現が著しいが、筋肉でも産生(Matthews-2009)。・脳血管関門を通過することができる。・シナプスの近くの貯蔵庫に蓄えられ、血流が盛んに…

運動の筋肉由来内分泌因子分泌に対する影響

渡辺圭一:運動の筋肉由来内分泌因子分泌に対する影響、運動・物理療法21(3)、2010<対象>・日常的に運動を行っていない健常成人男性10名(25.6±0.8歳)。<方法>・早朝空腹時に自転車エルゴメーターで30分間の運動。・目標心拍数は予備心拍数の70%。・…

.理学療法学まとめ「乳がんに対する理学療法」術後問題点とその対応

池端桂子:乳がんに対する理学療法、理学療法学41(6)、2014 <手術後の問題点> 1)漿液腫(seroma)・症状 :創傷治癒の遅延、易感染症、皮弁壊死、持続痛、回復の延長 などが生じる。・危険因子 :45歳以上、高血圧、術後3日間で計500mlを超える排液量、 …

CRPS:複合性局所疼痛症候群

【CRPS:複合性局所疼痛症候群】近年CRPSは、身体機能の問題だけでなく、脳機能不全の影響が大きいと考えられてきています。CRPSの運動障害は、 患肢の視覚情報と体性感覚情報の統合の障害に起因しており、各種感覚情報を統合する脳領域である前頭頂間野、中…

「認知神経科学に基づく疼痛治療」より

住谷昌彦:認知神経科学に基づく疼痛治療、理学療法学39(8)、2012.・大脳一次体性感覚野(S1)と一次運動野(M1)には、Penfieldの小人と呼ばれる身体部位に応じた受容野(体部位再現地図)が観察される(Penfield-1954)。・強い痛みや異常感覚を訴える症状…

「成人片麻痺の評価と治療」より

【成人片麻痺の評価と治療:曾根政富、理学療法学39(4)、2012】「ボバース概念の臨床手法は、一連の標準化されたテクニックが必要ではなく、むしろ個別的な臨床推論の過程を行うことである。」「データの理解や臨床経験から分析を組み立て、その理解に基づい…