popliteus mのブログ

整形外科クリニック理学療法士のひとり言。読んだ本、理学療法、サッカー観戦などとりとめなく

2010-01-01から1年間の記事一覧

2010年 気になった言葉1)

2010年に気になった言葉。ツイッターでも一番使った漢字は「生」でした。アラフォーで「四十にして惑わず」といいますが、生きること自体にも惑っている様子が伺えます。1)生きるとは「人生の意味は一つしかない。生きるという行為自体である。」 【エリッ…

上腕骨外側上顆炎 理学療法2

【上腕骨外側上顆炎 理学療法2】上腕骨外側上顆炎が生じる要因を大まかにみると、・ECRB・静的アライメント・動的アライメント・日常動作の組み合わせがポイントになりそうです。例1)ECRBが硬い 橈骨頭が前方偏位 過回内で把持動作を繰り返す。例2)ECRB…

アリス症候群

「不思議の国のアリス症候群」というものがあるのを初めて知りました。目に異常がないのに、自分が小さくなったと感じたり、大きくなったと感じたりするような症状がでるものです。実は、自分は小学生くらいにこの経験があり、自分が小さくなっているような…

上腕骨外側上顆炎 理学療法1

【上腕骨外側上顆炎 理学療法1】「退行性変性により脆弱した腱付着部に、 無理な運動負荷が加わり、 微細損傷や断裂を生じる。」ということであれば、「脆弱した腱付着部に無理な運動負荷を加えない」ことが必要。「脆弱した腱付着部」とは、・短橈側手根伸…

帯状疱疹

【帯状疱疹】昨日の日経新聞夕刊に、帯状疱疹の記事が載っていました。私が勤務するクリニックでも、「帯状疱疹後神経痛」の方が多く来院されています。「帯状疱疹後神経痛」とは、帯状疱疹による皮膚症状が治まった後も、激しい痛みだけが残存するもので、…

.上腕骨外側上顆炎 治療2

【上腕骨外側上顆炎 治療2】<ストレッチ>・伸筋群のストレッチにより疼痛-機能ともに改善(2005-Martinez)。<筋力訓練>・遠心性運動は求心性運動に比べ有意に痛みが低下(2007-Croisier)。<ストレッチ(ST群) VS ストレッチ+筋力増強(MS+群)>(…

.上腕骨外側上顆炎 治療1

【上腕骨外側上顆炎 治療1】<保存療法>・殆どが保存療法で治り、手術適応は5-10%(Baker-2000)。・1年の経過で70~80%は自然治癒(薄井)。<薬物療法:NSAIDs>・痛みはプラセボ群よりも減少(1997-Lavelle、1998-Bumham、1999-Hay)。・プラセボ群…

.上腕骨外側上顆炎 発症要因

【上腕骨外側上顆炎 発症要因】 <筋力>・肩外転-内外旋筋力低下、屈筋群-伸筋群の筋力比減少(Alizadehkhaiyat-2008)。・筋のアンバランス(Kamien-1990、Ljung-1999)。・手-指関節の伸筋群筋力低下(Strizak-1983)。 <アライメント異常(坂田-2009)…

.上腕骨外側上顆炎

【上腕骨外側上顆炎】・上腕骨外側上顆に付着する手関節伸筋腱(長・短橈側手根伸筋、総指伸筋)の退行変性。・40歳以降にみられ、脆弱した腱付着部に無理な運動負荷が加わるために微細損傷や断裂を生じる。<神経絞扼障害>・3ヶ月以上続く肘外側部の疼痛が…

.オスグット

【Osgood-Schlatter病】<特徴>・成長期のスポーツ障害・脛骨粗面に骨端核が存在する時期での、大腿四頭筋の牽引刺激により発症・身長最大発育量年齢の前後1~2年に発症(鈴木-2006)<力学的成因>・身体重心の後方化により、運動時の膝関節伸展モーメン…

足底筋膜炎に対する治療 ストレッチと衝撃波

「Plantar fascia-specific stretching versus radio shock-wave therapy as initial treatment pf plantar fasciopathy」Jan D. Rompe, MD et all JBJS 92:2514-2522 2010・早期の足底筋膜炎102名に対して、ストレッチ54名と衝撃波48名を実施。<2ヵ月後>…

有痛性外脛骨  理学療法2

有痛性外脛骨に対する過回内の抑制を検討すると、・解剖的破綻により機能不全のある後脛骨筋・背屈を伴う前脛骨筋は除外として、回外および底屈に作用する・長母趾屈筋・長趾屈筋の機能が重要だと考えられます。さらに、内側縦アーチの低下として捉えると・…

有痛性外脛骨  理学療法1

有痛性外脛骨の痛みに対しては、後脛骨筋の伸張ストレスを軽減することがポイントとなりそう後脛骨筋の伸張ストレスを軽減するには・足部レベルでは、過背屈、過回内の抑制・その他、knee-in、股関節内転や内旋、骨盤前傾、対側下制などの改善が必要になるか…

有痛性外脛骨

<外脛骨>・舟状骨内側にある過剰骨で、発生率は10-20%(Geist-1925、O`Rahilly-1953、Tsuruta-1981、Barethier-1995)<Type分類>・Type1:2-3mmの大きさで後脛骨筋腱の末梢にあるのも・Type2:最大12mmで、三角形やハート型のもの・Type3:それより突…

外脛骨と後脛骨筋腱

「The relationship between the tibialis posterior tendon and the accessory navicular」Esat Kiter(2000)Ann Anat182:65-68・外脛骨の13例中9例で、後脛骨筋腱は足底部までの連続性が無く外脛骨で停止。後脛骨筋腱は1)外脛骨まで付着する線維2)外…

認知症 予防

認知症の予防としては、1)食生活の改善2)軽い運動3)脳の運動4)脳の休息が必要なようです。1)食生活・果物と野菜を食べる・ベリー類を食べる・オメガ3脂肪酸を多く含む魚を食べる・葉酸を多く含む食品を食べる・赤ワインかブドウジュースを飲む2)…

顔張る ⇒ 顔晴る 訂正

昨日、ツイッターでいい言葉を知りました。「頑張るは”顔晴る”。最後に顔が晴れるように顔晴ろう」http://hb-nippon.com/blog/m-takahashi/archives/953「頑張る」というと、少し力が入ってしまうような印象があるのでが、「顔晴る」というと、リッラクスし…

認知症のリスクファクター

「NHKスペシャル:認知症を治せ!」では、生活習慣病があると認知症の発症リスクはおおよそ2倍ということでした。「認知症にならないための決定的予防法」では、認知症のリスクファクターとして以下の因子が挙げられています。<アルツハイマー病の3種類の危…

.認知症を治せ!:NHKスペシャル

昨日の、NHKスペシャルでは認知症が取り上げられていました。近年の研究の成果により、認知症が改善、予防できる期待が持てそうです。理学療法士にとっては、予防に対して貢献できるかもしれません。認知症の中でも・改善できるもの:特発性性正常圧水頭症・…

.シンスプリント 評価と理学療法

前回のブログでは、シンスプリントを牽引型と収縮型に分類してみましたが、第4回スポーツリハビリテーションワークショップでの、八木先生の話と絡めて見るとhttp://ameblo.jp/kisamaimomo/entry-10670583108.html1)牽引型・片脚ジャンプの着地時に痛みが…

.シンスプリント メカニズム

シンスプリントのメカニズムとしては、牽引型と収縮型に分類できるかもしれません。1)牽引型・足の内返し、足底屈筋群、特にヒラメ筋の牽引力の過剰が主因(横江-2008)。・ヒラメ筋内側線維は、内返し作用が強く、外返しで強い牽引力が加わる(横江-2008…

シンスプリント 病理、解剖.

シンスプリントの圧痛部位からは、後脛骨筋、長趾屈筋、ヒラメ筋、長母趾屈筋、骨膜、骨が挙げられました。病理学的な検討としては、1)骨膜炎 ・骨膜肥厚と骨膜下の骨新生の所見→1例(Michael-1985) ・骨皮質の骨新生の所見→35例中22例(Johnell-198…

シンスプリント 圧痛部位.

シンスプリントの圧痛部位前日のblogに記載した、研究会の報告では圧通部位を a)脛骨内側縁の頂点 b)後方の筋群 c)脛骨内側面 に分類していました。そこから、痛みの部位を推測するとa)長趾屈筋、骨膜b)後脛骨筋c)骨などの由来が考えられます。…

第4回スポーツリハビリテーションワークショップ「シンスプリント」.

10月2日:第4回スポーツリハビリテーションワークショップ、「下腿・足関節・足部のスポーツ外傷・障害」「シンスプリント」東京医科歯科大学大学院運動器外科学分野 八木茂典 先生痛み、復帰までの期間、MRI、圧痛部位、片脚ジャンプなどからシンスプリントを検討された報告…

アスリートの難治性下肢疲労骨折に対する治療 ②

10月2日:第4回スポーツリハビリテーションワークショップ、「下腿・足関節・足部のスポーツ外傷・障害」「アスリートの難治性下肢疲労骨折に対する治療」 順天堂大学整形外科、池田浩先生。 2)「跳躍型脛骨疲労骨折」跳躍型脛骨疲労骨折が難治性になりやすい要因としては、…

アスリートの難治性下肢疲労骨折に対する治療

10月2日は、第4回スポーツリハビリテーションワークショップ、「下腿・足関節・足部のスポーツ外傷・障害」に出席してきました。 http://tokyo-sports.net/rehabilitation/ 1つ目のお話は、順天堂大学整形外科の池田浩先生による 「アスリートの難治性下肢疲労骨折に対する治…

.「次代を担う君たちへ―私の歩みからの次世代への提言―」菊地臣一

「日本腰痛理学療法研究会 第6回学術研修会」菊地臣一先生、「次代を担う君たちへ―私の歩みからの次世代への提言―」の内容をまとめてみました。【座右の銘】「このみちを泣きつつわれの行きしこと、わが忘れなば誰か知るらむ。」田中克己「弗慮胡獲、弗為胡…

日本腰痛理学療法研究会 第6回学術研修会

9月26日は、「日本腰痛理学療法研究会 第6回学術研修会」に出席してきました。http://www.chitose-reha.ac.jp/youtsuu/腰痛に関しては、・症状やその原因が多様・他関節の影響を受ける・脊柱や骨盤の運動の把握が難しい・社会的や心理的な因子の影響などがあ…

体重のコントロール

9月24日の日経新聞には、体重と健康の記事が2件ありました。<乳がん>・20歳の時に比べて体重が増えた女性ほど、閉経後に乳がんを発症する危険が高い。・脂肪組織から分泌される女性ホルモンのエストロゲンが乳がん発症リスクを高める可能性。<慢性疾患>…

腰痛・骨盤痛に対するコアセラピー

9月19日(日)は、「コアセラピー レベル4-A 腰痛・骨盤痛に対するコアセラピー」に参加してきました。骨盤や胸郭のマルアライメントを改善したうえで、正しい筋収縮様式や運動学習を再獲得していくというものです。<骨盤>・腸骨と仙骨のアライメント・…