popliteus mのブログ

整形外科クリニック理学療法士のひとり言。読んだ本、理学療法、サッカー観戦などとりとめなく

筋肉:体幹-骨盤

.上後鋸筋:serratus posterior superior

【上後鋸筋:serratus posterior superior】 マイナーな筋ですが、先日、治療の対象になりました。 ・後鋸筋(特に上後鋸筋)は、筋-筋膜性の疼痛に関与していることがあり、一般的に考えられているより臨床的意義がある(2001-Joel)。 <起始>・項靱帯、C…

.自動下肢伸展挙上時の大腰筋活動

【O-0803:自動下肢伸展挙上時の大腰筋活動、大久保雄、第50回日本理学療法学術大会(東京)、2015.】 <対象>・健常男性9名(年齢:25±4歳)。 <方法>・股関節屈曲0°から最大屈曲角度まで右側の自動下肢伸展挙上(ASLR)。・大腰筋にはワイヤ電極、腹直筋…

.片脚立位時の体幹筋活動に関する筋電図学的研究.

【浦川宰:片脚立位時の体幹筋活動に関する筋電図学的研究、運動•物理療法21(4)、2010】 <対象>・健常成人12例(男性4例、女性8例、平均年齢23.9歳)。 <方法>・両脚立位保持と右片脚立位保持での内腹斜筋、腹直筋、外腹斜の筋活動を測定。・体幹筋活動…

.多裂筋選択的トレーニングの筋電図学的分析

0270「多裂筋選択的トレーニングの筋電図学的分析 ─四つ這い位での上下肢挙上における肢位の変化と重錘負荷による影響─」正木 光裕: 第47回日本理学療法学術大会、理学療法学39(1)、2012<対象>・健常若年男性13名(年齢22.4±1.3歳)。<方法>・測定筋…

.腰方形筋

【腰方形筋】後面にある外側線維は、体幹側屈に働く。前面の内側線維は、腰椎の安定に働く。Kapandjiは、中間にはiliovertebral fiberが存在と。外側線維と前面や中間の線維は、同じ筋肉にしてしまっていいのかというくらい特徴が違います。 機能的には、 外…

.骨盤底筋群1)

【骨盤底筋群:Pelvic Floor】骨盤底筋群は、その名の通り骨盤の底にある筋群で浅層と深層に分かれる。1)浅層・球海綿体筋、坐骨海綿体筋、浅会陰横筋、外肛門括約筋、内尿道括約筋、深会陰横筋。2)深層・肛門挙筋(恥骨尾骨筋、腸骨尾骨筋、坐骨尾骨筋…

OF1-061「若年女性および高齢女性の骨盤底筋機能と腹圧性尿失禁の関連」

OF1-061「若年女性および高齢女性の骨盤底筋機能と腹圧性尿失禁の関連」森 奈津子第46回日本理学療法学術大会 2011年・腹圧性尿失禁 (stress urinary incontinence; SUI) は女性に多く、分娩・加齢・肥満によりリスクが高まることが知られている。 <対象>…

多裂筋:萎縮VS運動療法

腰痛により生じた多裂筋の萎縮は、「多裂筋椎弓線維の片側性の萎縮は、症状が軽減した後も特異的運動を施行しないと回復しない(1996-Julie)。」ほったらかしでは、改善しない可能性があります。そして、「萎縮した腰部多裂筋が元の状態に戻るまでには約4週…

.多裂筋:腰痛との関係

【多裂筋と腰痛の関係】<椎間板性腰痛>・患側の脊椎レベルでの筋線維は、非患側よりも有意に小さい(2001-Yoshihara)。・椎間板障害と一致する腰神経後内側枝により単根性に支配されている多裂筋椎弓線維を片側性に萎縮させる(1996-Julie)。<神経根性…

多裂筋

横突棘筋の流れで、多裂筋へ。多裂筋の作用は教科書的には、伸展、同側側屈、対側回旋とされていますが、<回旋>・回旋にはあまり関与しない。・体幹の回旋筋とは考えにくい(Macintosh)。・回旋時に生じる回旋主動作筋の腹筋による屈曲作用の力を相殺する…

横突棘筋

「Functional Morphology of the Thoracolumbar Transversospinal Muscles」「横突棘筋胸腰椎部の機能形態」・5遺体の横突棘筋胸腰椎部を顕微解剖。・仙骨内側に付着する小さい筋が存在。・筋は非常に好気性で(typeⅠの割合が89%)、尾方に行くほどtypeⅠの…

.PI1-095「前鋸筋の形態とその神経支配:機能解剖学的考察」

PI1-095「前鋸筋の形態とその神経支配:機能解剖学的考察」那須 久代第46回日本理学療法学術大会 2011年・前鋸筋を上部-中部-下部の3部に区分(Eisler-1912)。・上部は肩甲骨回旋中心の形成 中部は肩甲骨外転 下部は肩甲骨上方回旋に作用(Greggら-1979)。・…