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整形外科クリニック理学療法士のひとり言。読んだ本、理学療法、サッカー観戦などとりとめなく

.「次代を担う君たちへ―私の歩みからの次世代への提言―」菊地臣一

「日本腰痛理学療法研究会 第6回学術研修会」

菊地臣一先生、「次代を担う君たちへ―私の歩みからの次世代への提言―」
の内容をまとめてみました。


座右の銘
「このみちを泣きつつわれの行きしこと、わが忘れなば誰か知るらむ。」田中克己
「弗慮胡獲、弗為胡成」
 役に立つ教えも自分の頭でよく考えないと身に付かない、考えてばかりで実行しなければものに成らない。
「一燈を掲げて暗夜を行く、暗夜を憂うこと勿れ。ただ、一燈を頼め。」佐藤一斎

【人生で最も大切なことは何か】
出会い。人生は出会いに尽きる。人生の扉は他人が開く。

福島県立医科大学教授在任中の教室のモットー】
・至難の修練
・少ない報酬
・長い研修の日々
・多くの矛盾
・大成の保障なし
・研修終了のとき医師としての誇りと患者の賞賛を得る

【人生訓】
・大切なことは、その場その場でベストを尽くすこと。他人の評価はどうでも良い、大事なことは自分がどう評価するかである。「行蔵は我に存す、毀誉は他人の主張」
・人間は人生が配ってくれたカードでやっていくもので、カードが悪いと愚痴をこぼしたりするものではない。

【先人の知恵と自らの学び1】
・歳月は人を待たず 盛年重ねては來たらず 一日再びは晨(あした)なりがたし(陶淵明:雜詩其一)
・努力出来ることも才能である(Dr I Macnab)
・努力の目的は結果ではない、努力をめざすことこそにある

【先人の知恵と自らの学び2】
・所詮、人間は曖昧な偽善のうえに立って生きている。→寛容、おもいやり
・後悔しない人生なんかない、後悔とどう折り合って生きていくかが人生(今野敏
・自分に関して、自分より関心を持っている人間はいない→他人へ少しでも関心を持つ
①他人を肩書きで判断するな
②情報の共有化
③「愚直なる継続」を出来るかが全て:凡人の出来る至高の能力
④徹底した模倣が創造性を生む:個性は出すのではなく出るもの
⑤地位や年齢とともに求められる役割は変わる
⑥仕事にはプロ意識を持て:プロには、高い理想、弛まぬ努力、自律が求められる
⑦大成するのに最も大切だと思ったことは、よき師を持つこと
⑧自分の仕事の最先端を絶えず意識せよ
⑨リーダーシップの発揮を!:斗うことを恐れていては変革は不可能
⑩妥協なき努力と自在な柔軟性
⑪自分の仕事のみならずリベラルアーツへの研鑽を
⑫自ら枠をつくるな:枠はつくるものではなく、結果としてできるもの
⑬他人は「情」でしか動かない
⑭悔しさを糧にせよ
⑮自分の運命を他人の手に委ねるな

【Professionnalism:Dick Francis】
・目的に対する単純、強固な意志
・単に努力することによって、より高度なものに到達し得る時、低い水準における満足度を拒否する
・栄光の陰の骨身を削る努力
・自らの努力なくして人生の果実を期待してはならない

【医療のプロとしての勁さと優しさ】
・医療自体とその環境が矛盾に満ちている中で、不安、恐怖、そして怯えを心に押し込め、勇気と覚悟を持って研鑽を積まなければならない
・修行とは矛盾に耐えること