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整形外科クリニック理学療法士のひとり言。読んだ本、理学療法、サッカー観戦などとりとめなく

.PI1-024 「2 way stretch とその賦活方法における筋活動の検討」

PI1-024 「2 way stretch とその賦活方法における筋活動の検討」
田仲勝一
第46回日本理学療法学術大会 2011年


1)端座位で腹部をへこませながら坐骨で座面を押し、
  頭部は天井を押すつもりで持ち上げるようにという指示で
  2 way stretchを指導。

2)2 way stretch と同時に座面と会陰腱中心部に置いた
  ボールを座面に向かって押し返す様に指示。


最大等尺性収縮時の平均積分値を100%として正規化し
平均積分値比を筋活動とした。

多裂筋     1)19.1±16.5%  2)19.8±15.6%
腹直筋     1) 6.0± 4.6%  2) 8.1± 5.9%  有意差あり
外腹斜筋    1)25.7±22.1%  2)30.9±18.1%  有意差あり
内腹斜筋下部 1)54.7±61.1%  2)77.2±79.7%  有意差あり

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全般的に体幹前面筋に関しては、深部の筋の方がより活動している。

さらに、ボールがあるほうが高い活動が得られそうです。
ボール押すことで、収縮感が得られやすいのか?
不安定な要素が影響しているのか?

ボールがあっても、多裂筋は変化がないのは面白いところです。
1)2 way stretchである程度限界まで働いてしまっている
ということなのかな?

回旋位や片側上肢の外転位などでも面白そうな結果が出そうです。


<内腹斜筋下部の作用>

・腹腔臓器の圧迫、支持。

・腹横筋ともに仙腸関節や恥骨結合を圧迫し、
 腰部脊柱の安定化に寄与(2008-Pel、1999-Hodes)。

・横断方向、下内側に走行し仙腸関節をコントロール(1995-Sinjders)。

仙腸関節を圧迫し、force closure mechanismに関与(1995-Sinjders)。