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整形外科クリニック理学療法士のひとり言。読んだ本、理学療法、サッカー観戦などとりとめなく

OF1-022「前十字靭帯損傷患者における歩行時の足圧中心軌跡」

OF1-022「前十字靭帯損傷患者における歩行時の足圧中心軌跡」
石澤 かおり
第46回日本理学療法学術大会 2011年

<対象>
・片側 ACL 損傷の術前患者 14 名 ( 男性 7 名、女性 7 名 ) 。
・平均年齢 27.6 ± 3.0 歳。
・受傷から測定までの期間は2.4±0.5ケ月。

<足圧中心(COP)軌跡の前後長の中央値>
・健側に比べて、ACL 損傷側の COP 軌跡の前後長が有意 (p < 0.05) に小さい値を示した。


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COP 軌跡の前後長が小さくなるということは、踵接地が出来ていないか、前足部への荷重が不十分ということでしょうか。

ACL損傷では、足底接地や足底接地から踵離地での膝屈曲増大の報告があり、 大腿四頭筋活動の低下が考えられます。

足底接地付近で膝の伸展が不足すると重心の上前方への移動がされるため、前足部への荷重が不十分になるのかもしれません。

大腿四頭筋の活動を上げたい所ですが、ACL損傷膝からすると脛骨前方引き出し作用があるため、あんまり働かないで休んでてという感じなんでしょうか。