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整形外科クリニック理学療法士のひとり言。読んだ本、理学療法、サッカー観戦などとりとめなく

.「投球肘障害選手の上肢機能について」

PI2-251「投球肘障害選手の上肢機能についてーピンチ力と投球肘障害の関連性に着目してー」山下 茂雄:第46回日本理学療法学術大会、2011年

<対象>
・投球肘障害を生じた選手32名(11歳~21歳、平均年齢:14.3歳)。

<方法>
・ピンチ計を用いて、投球側、非投球側の小指-母指、環指-母指の対立を測定。

<小指-母指:投球側/非投球側>
・1.20kg/ 1.32kg(有意差あり)。

<環指-母指: 投球側/非投球側>
・2.14kg/2.41kg(有意差あり)。



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投球肘障害の選手では、投球側の手指の対立の機能が低下しているようです。

小指球筋の機能低下→豆状骨、有鉤骨の不安定性→尺側手根屈筋の機能低下→肘外反ストレスの制動力低下→野球肘

といった関連性が指摘されており、それを裏付ける結果となっています。