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整形外科クリニック理学療法士のひとり言。読んだ本、理学療法、サッカー観戦などとりとめなく

.「投球障害における手内筋の機能不全について」

PI2-254「投球障害における手内筋の機能不全について」栗田 健:第46回日本理学療法学術大会、2011年

<対象>
・投球障害肘もしくは投球障害肩の24症例(全例男性)。
・肘群(投球障害肘13例:平均15.1±2.8歳)。
・肩群(投球障害肩11例:平均23.5±11.0歳)。

<虫様筋機能不全>
徒手筋力検査で「3」が可能であれば可、 指が屈曲するなど不十分な場合を機能不全とした。
・肘群:53.8%
・肩群:18.2%

<母指・小指対立筋機能不全>
徒手筋力検査で指腹同士が接すれば可、代償動作の出現や指の側面での接触は機能不全とした。
・肘群:61.5%
・肩群:27.2%

※両機能不全とも肘群における発生比率が有意に高かった。

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投球障害肘は、年齢が低く手内筋が筋力低下している場合が多いようです。

成長過程で筋力が十分でないことや、手の大きさなども関係しているかも知れません。

投球側の対立筋は非投球側と比べて低下しているという報告もあり、オーバーユースによる機能低下も示唆されます。