.「人工膝関節全置換術後早期における大腿四頭筋の筋電図学的検討」

OF2-055「人工膝関節全置換術後早期における大腿四頭筋の筋電図学的検討」
石谷 勇人、第46回日本理学療法学術大会、2011年

＜対象＞
・人工膝関節置換術(TKA)を施行した18名21膝（男性2名、女性16名）。
・術後10 日以内に測定ができ、膝関節伸展可動域制限10° 未満、屋内歩行自立を獲得している症例。

＜測定肢位＞
１）長座位 Setting
・膝関節10°屈曲位にて膝窩部に挿入したタオルを押しつぶすように大腿四頭筋を収縮させる。
２）SLR
・仰臥位で床から10cm下肢伸展挙上。
３）立位 Setting
・膝関節10°屈曲位にて膝窩部に挿入したタオルを押しつぶすように大腿四頭筋を収縮させる。

＜結果：肢位（%RVC）＞
１）長座位 Setting
・外側広筋（96.1）、内側広筋斜頭（81.5）＞大腿直筋（51.0）
２）SLR
・大腿直筋（85.2）＞外側広筋（65.4）
３）立位 Setting
・内側広筋（108.7）＞大腿直筋（74.6）

＜結果：筋（%RVC）＞
１）外側広筋
・長座位Setting（96.1）、立位Setting（96.9）＞SLR（65.4）
２）大腿直筋
・SLR（85.2）、立位Setting（74.6）＞長座位Setting（51.0）
３）内側広筋線維
・立位Setting（108.7）＞長座位Setting（81.5）、SLR（76.7）

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変形性膝関節症では、
・大腿四頭筋の筋力が低下（Madsen-1995、Wessel-1996、Slemenda-1998）。

特に内側広筋、
・内側広筋優位の筋活動量の低下（平中-1995）。
・症状の有無にかかわらず最大等尺性収縮時の内側広筋の筋活動が低下（宮口-2008）。

ということで、大腿四頭筋の中では、
内側広筋の機能改善に注目することが多くなります。

内側広筋を効率よくエクササイズするには立位Settingがよさそうですね。

大腿四頭筋のエクササイズをする理論背景は次回にでも。