popliteus mのブログ

整形外科クリニック理学療法士のひとり言。読んだ本、理学療法、サッカー観戦などとりとめなく

経済教室;成長戦略を問うー医療 より

【経済教室;成長戦略を問うー医療】より

アベノミクスの成長戦略として、高齢者医療が注目されており、成長産業に発展する可能性は極めて高い。
しかし、現役層からの所得移転に依存した現在の医療保険では、破綻が生じる可能性がある。
高齢化の進展に見合った医療保険にしていく必要がある。

医療保険は、現役層から高齢層への所得移転である。
現役層では、自分の疾病リスクをカバーする以上の保険料を払うことになり、これは税としての側面を強く持つことになる。
一方、1人あたりの医療費は生涯を通じて変わらないので、支払うタイミングがずれるだけという説もある。

高齢化がすすみ医療費が増大していけば、現役層が支払った保険料や税で医療給付の大半を調達するという現行制度の維持は難しくなる。
したがって、高齢者向けの医療給付のうち、高齢者の負担分を増やし、給付と負担の不均衡の是正を目指すべきである。
少なくとも高齢層に現役層と同じような仕組みを適用し、所得に余裕のある人には負担を求めていく仕組みを目指すべき。
総所得の平均年額は、65-69歳の世帯で458万円、70-74歳で429万円であり、子育ての費用のかかる30-34歳の477万円と大きな差はなく、負担が出来る水準である。
高齢者は現役層より所得格差が大きいからこそ、負担を所得に連動させ持続可能な制度にしていかなくてはいけない。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
たしかに、高齢者では医療費に限らず、映画代、動物園や公園など色々なサービスも割引されていて、うらやましいなと思うことがあります。
一方、高齢者はご飯をごちそうしてくれたり、孫にお金を使ってくれたるするので、現役層への所得移転も少なくありません。

保険制度に関しては、このままでは持続可能とは思えないので、ここで主張されているように給付と負担の不均衡を是正していく必要があると思われます。
また、医療費に関しては、やはり1割負担というのはいくらなんでも低くいかなという感じがします。