popliteus mのブログ

整形外科クリニック理学療法士のひとり言。読んだ本、理学療法、サッカー観戦などとりとめなく

.認知症を理解する

平成30年10月11日、在宅リハビリテーション推進協議会 研修会

認知症を理解する〜認知症の特徴とその想いを理解した関わりあい方〜」

三浦伸義 先生(精神科医):八千代病院 副院長

 

認知症は、発症してから平均して9年未満で亡くなる、不治の病である。

記憶は、積み重ねた順番と、逆の方向に向かって失われていく(リボーの法則)

自分の子供→妻→兄弟→両親と忘れていく。

住んでいる所などの記憶もリボーの法則で失われていくので、子供頃に住んでいた家に帰りたがる。

そのような過程で、これまで築いた、人とのつながり、絆、社会が狭くなっていく。

 

<そんな患者さんに何ができるのか?>

会話をしている時は、どこかの時代を生きている。

その時の登場人物になりきってあげてはどうか。

その人の人生に付き合うために、どんな人生を歩んできたかを知ることが大切。

古い話は覚えているので、昔の話を積極的に聞きましょう。

 

<子ども返り、赤ちゃん返り>

認知症が進行すれば、子ども返り、赤ちゃん返りをする。

進行した場合は幼子のつもりで扱ってよいと思う。

虐待を起こしてしまうのは、「しっかりした大人」と思い込むから、失敗が許せなくなる。

「子どもに返ってきているんだ」、「そろそろ天に召される日が近づいてきてるんだな」と思ってあげてください。

 

<接し方>

一番大切なのは、言葉よりも癒しの雰囲気をつくること。

患者さんが興奮している時は、職員も声が大きくなり興奮していることが多い。

ゆっくりと話すか、その場を離れればよい。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

小さい子ども相手であれば、自然に笑顔で優しく接することができるが、

成人や認知症の方に接する時はうまくできない時がある。

子どもには無償に与えることができるが、大人だとなかなかそうもいかない。

 

これは、フォルムの影響が大きんでしょうね。

小さい、丸い、かわいいものには守りたいという本能が働く。

遺伝子レベルでインプットされている。

 

だから大人に対して、無償に提供するには人間力が必要になる。

 

そして、傾聴する、静かに、ゆっくり話す。

 

リハビリ、ミーティングなど、

自分が話しすぎてしまった、興奮してしまった・・・

反省することしきり。

 

三浦先生を見習い、人間力を高めたいと思いました。